1995年の設立以来、『日本で初めてのeラーニング技術専門企業』として、企業や学校、大学など200を超える機関に対し、eラーニングシステムやコンテンツ制作、コンサルティングを提供してきたデジタル・ナレッジが、西日本におけるeラーニング構築需要の増大に伴い、西日本支社を開設し2008年9月1日より業務を開始することとなった。西日本支社開設に先立ち、2008年8月29日に開催された開設記念式典の様子を報告する。
当日は、100名を超える出席者がセミナー開始前から集まり、盛大に開催された。
午後2時より、花の間にてセミナーが開催され、デジタル・ナレッジ小林建太郎氏の西日本支社開設ならびに西日本支社長就任の挨拶で始まった。
続いて、デジタル・ナレッジ代表取締役のはが弘明氏より、eラーニングの持つ可能性について講演が行われた。始めに『教育』とは『育つ喜び』であり、その『育つ喜び』を全ての人へ届けたいという信念のもとにデジタル・ナレッジは活動を行なっており、その実現のために場所や時間の制約なしに多くの人が学習できるツールであるICTを活用したeラーニングを運用していることについて述べ、デジタル・ナレッジのeラーニング導入事例として、八洲学園大学が紹介された。八洲学園大学は、2004年4月に開学したeラーニングのみでも卒業できる大学であり、講義や教員の指導を受けるだけでなく学びのプロセスに焦点をあて、作品発表の場やコミュニケーションの場を設けているまさにウェブ上の学校である。この大学では学生がどのような講義を受け、どのようなコミュニティに入り、どのような発言をし、どのような友人をつくっているかといった学習情報を蓄積(データベース化)しているため、そこからマイニングを行ない、経営判断の指標を得ることで、「経営判断が容易にできる」とし、さらに講義はライブ配信されており、それらはオンデマンドで残っているため、それを用いて企業と利用契約を結ぶことで、「教育資源を経営ツールに活かすことができる」と説明された。
企業は蓄積されている講義の中から、生産や販売、財務といった企業活動全般に必要とされるものを学び、知識や技能の習得が可能となり、その上、ある講義の中の5分間だけといった部分的な利用もできるため効率的かつ低コストで社員の企業外研修が実現することになるということである。(八洲学園大学の詳細は、2008年3月発行の「八洲学園大学調査報告書」(eラーニング戦略研究所発行)を参照
また、その他にデジタル・ナレッジが取り組んでいる、学校や企業のニーズに合わせた教材づくりやeラーニングシステムの構築、改良、Hosting、学生・教員支援を行なっていることなどが紹介され、今後の展開戦略としてネット上での学校説明会を行ない、学生の増加を図ることや、アンテナショップやサテライト校の設置により教育ニーズの調査や地域に根ざした学校経営を目指すことのできるeラーニングを提供することが発表された。