お客様のニーズ
- 現在のファシリテーション研修は、効果的な会議にするためのスキルを習得するものが多い。
- ただ、ファシリテーターにはそれだけでなく、会議後にメンバーがアクションしてもらうために、会議への参画度合いや、結論への納得度合いを高めることが重要である。そのためには、会議中のメンバーの微細なサインに“気づく力”と、それに“対応する力”が必要であり、そういったスキルを習得するために、どのような研修を設計すればよいかを考えていた。
- 通常の映像では明らかにカメラが向いた方向という撮影意図が感じられ“気づく力”につながらない。
- テキストや通常の映像では学べない、より実践的な研修の実現にVRを活用したい。
- 単なる映像制作会社ではなく、教育研修分野における実績・知見がある会社に依頼したい。
解決のための施策
- VRを使った会議演習をファシリテーション研修に導入
(セミナー名:「VRで学ぶ」人を動かすファシリテーション研修 ~気づく力と対応力を身につける~』
)。
デジタル・ナレッジからみた施策ポイント
プロジェクト開始前にVRの特徴・メリット・デメリットなどについてご担当者様とディスカッションを行い、本研修におけるVRの効果的な活用の仕方を十分に検討した上で、コンテンツ企画から制作準備、撮影・編集、ヘッドマウントディスプレイ手配、実施当日の会場でのサポートまでトータルでの支援を実施致しました。とくにシナリオや演出においては、実際にその場(会議室)に同席しているような臨場感・リアリティのあるコンテンツになるよう細かい工夫を行いました。
導入後の成果
- リアリティのあるVR演習(会議体験)とグループワークにより、従来の研修では難しかった“気づく力”“対応する力”の理解と醸成を受講者に促すことが可能となった。
- 受講者自身が身体を動かしたり360度見渡すといった能動的アクションが可能なVRは、その空間内で自ら能動的に”気づく”ことが可能であり、今回の研修の主旨とマッチしている。
- 「リアリティがあって良かった」「会議参加者の気持ちに気づけた」「自社のメンバーにも受講させたい」など受講者の評価も上々で一定の成果が出ている。
今後の展望
- 教育研修における新たな学びのカタチとして、受講者の理解促進につながるVRを活用していきたい。
- 具体的には、ハラスメントやダイバーシティといった相手の気持ちになって気づくこと・対応することの重要性が問われる講座や、不祥事等が発生した際に企業の経営を左右する危機対応力を体験する講座などにおいてVRの導入を検討中。
研修におけるVR活用 ~なぜ今VRなのか~
企業研修分野におけるVR活用の利点は、バーチャル空間の没入感の中で実体験に極めて近い体験をすることで、従来の研修では難しかった「経験値」を積むことができる点です。
今回ご紹介した『「VRで学ぶ」人を動かすファシリテーション研修』では、VR技術を使ったファシリテーター目線での自然でリアルな会議体験を通し、「発言者が偏っている/本音で発言していない/建前の議論に終始している/反応が薄い/内職している参加者がいる」といった、参加者が発する微細なサインに“気づく力”と、そこに適切に介入する“対応力”の二つのファシリテーションスキルを磨く実践的な内容となっています。受講者自らが身体を動かしたり、360度見渡すといった能動的アクションが可能なVRは、従来の映像コンテンツなどに比べて記憶に残りやすく、複雑な内容でも理解しやすいといったメリットがあります。
経験が重要とされながらもその機会を得にくかったクレーム対応や危険講習、危機管理などにおけるトレーニングにもVRは適しており、VRを活用した教育研修は今後もますます広がるものと考えられます。
(日本能率協会 JMAマネジメントスクールご提供)
お客様のサイト
お客様情報
社名 | 一般社団法人日本能率協会 |
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設立 | 1942年(昭和17年) 3月30日 |
本部所在地 | 東京都港区芝公園3-1-22 |