⼤学におけるリカレント教育に関する 調査報告書

デジタル・ナレッジが運営するeラーニング戦略研究所は、全国の大学職員・教員を対象に、大学におけるリカレント教育の実施状況に関する調査を実施し、その結果をまとめた報告書を公開致しました。


▲調査結果1.リカレント教育の受講目的

▲調査結果2.リカレント教育が大学にもたらした成果

▲調査結果3.リカレント教育の課題

【本調査結果のサマリ】

大学におけるリカレント教育の実施概況

  • リカレント教育を実施している大学は全体の26%。
  • 主な受講者は「企業で働く社会人」「定年退職者」「求職者」など。
  • 受講目的は「スキルアップ」から「学問的探求」「学位取得」「社会とのつながり」「転職・再就職・キャリアチェンジ」まで多様化している。
  • 「データサイエンス・統計・情報・数理」「経営マネジメント」「教育・人材開発」「一般教養」「地域創生」「AI・IoT」ほか、提供プログラムは多岐にわたる。
  • 「社会的ニーズ」「実践的」「学ぶ楽しさ」を重視してプログラムが開発されている。

リカレント教育とオンライン活用

  • リカレント教育をオンライン配信しているのは、リカレント教育を提供している大学のうち53.8%と半数程度。
  • オンライン教育へのニーズが社会全体で高まる中、リカレント教育に関してはまだまだ対面型も多く、働く人、遠方の人、育児や介護で時間的制約がある人など、 誰もが学びやすい環境が整っているとは言い難い状況である。
  • 一方、オンライン配信を行っている大学では「教職員や学生が使いこなせない」「接続の安定性・音声品質」「セキュリティやプライバシー」などの課題を抱えている。

リカレント教育の成果と課題

  • 大学としての成果は「大学の知をより幅広い人に提供可能」「社会で求められる人材・技術に貢献できた」など。学術機関として広い意味での社会貢献が、リカレント教育を提供する意義と認識されている。
  • 課題は「教職員のリソース不足」「カリキュラム開発」「受講生募集」。
  • 他の大学・組織と共同でリカレント教育を推進している大学はわずか3.8%。ほとんどが各大学単体での取り組みとなっており、その負担は大きい。
  • より多くの大学が円滑にリカレント教育を実施するためには国による財政支援、広報支援も求められている。

アンケート調査概要

調査目的 大学におけるリカレント教育の実施状況や成果を調査すると共に、今後の課題とニーズを探る
調査期間 2023年9月26日~9月27日
調査方法 アンケート専門サイトを用いたWebアンケート調査
調査対象 全国の大学の教員・職員100名
※大学の属性:国公立大学41%、私立大学59%
※通学制と通信制の比率:通学100%、通信0%

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