教育開発部/新事業推進室 プロジェクト・コンサルタント 鈴木 加奈子様(右)
国際事業管理部 マネージャー 坂本 美幸様(左)
お客様のニーズ
- 国際協力人材の育成につながる新しい検定試験のCBTベースでの立ち上げ
- 試験対策用のeラーニング講座と共通システムによる提供
- オンライン申込&決済導入
- 英語をはじめ多言語への対応
- デジタル合格証発行が可能なオープンバッジシステムの活用
導入サービス
- KnowledgeDeliver
- オンラインCBTソリューション
- ECオプション
- デジタルバッジオプション
- Video+
- 多言語対応オプション
導入後の成果
- 業界初の検定試験として、検定試験とeラーニング対策講座がセットになった『国際協力プロフェッショナル検定®』を創設、2023年1月より展開。
- 国際協力業界を志す、意識の高い社会人・学生などがはやくも多数受験。社会貢献人材のすそ野拡大という目的に対し着実な歩みを進めている。
【目次】
『途上国支援の親和性』が決め手に。“国際協力業界初の検定試験”、必要だったシステムの条件とは
『国際協力プロフェッショナル検定®』とは、どんな検定試験ですか?
鈴木様:国際協力や国際開発、政府開発援助(ODA)、SDGsに関する基本的な知識を体系的に習得できる検定試験です。本番の検定試験と、試験対策の学習ができるeラーニングをセットでご提供しているところが特長です。
新しく検定を始められるにあたってどんなシステムが必要でしたか?
坂本様:CBTベースの検定試験ができることが第一条件でした。同時に、試験対策用のeラーニング講座も用意したかったので試験とeラーニング、動画配信を1つのシステムで実現できることも要件でした。さらに、個人のお客様がクレジットカードやコンビニ払いでオンライン決済ができるシステムを探していました。
システム選定はどのように進められましたか?
坂本様:教育系のEXPOなどに足を運び、LMSの会社を複数社検討しました。将来的に多言語でのeラーニング展開を考えていましたので、英語はもちろん、アラビア語など英語以外の言語についても対応可能か、といった視点で選定を進めました。その当時は英語対応可能な会社は意外と少なかったですね。
また、検定試験の合格証として紙やPDFの証明書を発行する予定でしたが、オープンバッジというデジタル証明書の導入が国内外で進んでいると聞き、デジタル・ナレッジさんのKnowledgeDeliverはオープンバッジを発行できるシステムであるという点も魅力を感じました。
最終的にデジタル・ナレッジを選ばれた決め手は何でしたか?
坂本様:先ほど申し上げた要件をすべて満たしていたことに加え、御社は途上国支援にも携わっていらっしゃるため、開発コンサルタント会社である弊社と親和性が高いと感じた点が決め手となりました。
事例紹介動画、演習問題、模擬試験等から成るeラーニング対策講座。繰り返し取り組むことで検定試験合格に近づける。
課題は人材不足、培った実績と知見を人材育成に生かしたい
新しく検定を始められたきっかけや背景をお聞かせください。
鈴木様:国際協力に携わる人口が年々減っているという背景があります。ODAの予算自体がそもそも減っていますので、志す方も減り、採用に苦戦している組織もあります。私たちはこの仕事の魅力をもっと多くの方に伝えることで、国際協力業界を目指す人材のすそ野拡大になればという思いがありました。
国際協力業界を志す方が減っているというのは、少し意外でした。
鈴木様:国際協力業界ならではの課題として、どこからこの業界に入ればいいかわからないという声を非常に多く聞きます。私自身、かつてはその1人でしたし、またキャリアアップの指針や基準が明確ではないという問題もあります。
パデコには、長年世界各国で国際協力プロジェクトに携わってこられた専門家が多数在籍していますので、それらの知見を教材化し、世の中の方のスキルアップや能力開発に貢献できればと、『PADECO Academy』、そして『国際協力プロフェッショナル検定®』の立ち上げに至りました。
合格者の声に手応え。キャリアアップ、就職活動、インターンにも
実際にどういった方がこの検定試験を受験されていますか?
鈴木様:20~30代の社会人や学生の方を中心に、高校生やシニア層まで幅広い年齢の方に受けて頂いています。ただ共通して、皆さんとても意識の高い方が多いと改めて感じています。
坂本様:アフリカから受験された方もいらっしゃいましたね。
現時点での手ごたえや成果はいかがですか?
鈴木様:合格者のインタビューでは「国際協力やODAの全体像が理解できた」といった声が多く寄せられています。
国際協力プロジェクトは関係者がとても多く、JICAの方、現地の方、外務省の方などいろいろな方とお話をする必要があります。『国際協力プロフェッショナル検定®』を通じてODAの全体像が見えたことで「自信をもって対応できるようになった」という事例は、1つの成果だと思います。
就職活動などにも生かすことができそうでしょうか。
鈴木様:ありがたいことに、業界内でもかなり力を入れて紹介や応援をして下さっていますので、今後さらに検定が広まれば、合格証が就職活動などで生きてくる事例が出てくると期待しています。ちなみに、第2回の検定から合格者の方に弊社のインターンに応募いただける特典をご用意しました。応募者の方とマッチングを経て、すでにパデコのインターンとして何名かの方に活躍いただいております。
真の国際協力人材育成から社会貢献へ
国際協力においては、日本の強みをどのように役立てることができますか?国際協力に対するお考えをお聞かせください。
鈴木様:パデコの取り組み事例として、先日メディアでも取り上げられ反響を得ていたエジプトの特別活動(TOKKATSU)の案件があります。日本の学校で行われている日直、掃除、話し合いなどの「特別活動」をエジプトの学校に取り入れるという大統領肝入りのプロジェクトです。ですが、そっくりそのまま持って行ったわけでは決してなく、エジプトにはエジプトの築いてきた文化がありますので、現地に合った形に適合させるという作業を私たちは常にしています。そして、現地に導入する過程で、日本が学ぶことも多々あります。パデコ創業者の本村が「日本という枠にとらわれず、Universal Value(普遍的な価値)を追求するべき」と常々話していた通り、日本の強み・弱みというのはもちろんありますが、あくまでも普遍的に価値のあるものについて現地に適した形で支援を行い、そのなかで互いに学びや成長を得られる、それが真の国際協力でもあるのかなと私は感じています。
最後に、今後の抱負をお聞かせください。
鈴木様:『国際協力プロフェッショナル検定®』は2023年1月に第1回を、同年8月に第2回を実施し、2024年1月現在、3回目の検定を実施しているところです。これからも定期的に(1月・8月の年2回予定)開催をして、もっと多くの方にこの検定試験を知って頂き、国際協力に携わる人のすそ野拡大を目指します。
また、2023年12月には『国際協力プロフェッショナル基礎講座』を開講しました。国際協力の歴史と動向が動画で学べるeラーニング講座で、検定試験範囲の一部が含まれています。PADECO Academyでは、今後もパデコが長年培ってきたさまざまな実績や知見・ノウハウを教材化し、社会貢献につなげていければと考えております。
パデコ様は、質の高い教育の更なる発展・活用に向けた、JICA様主催の「教育協力ウィーク」でもセミナー講演をご一緒させて頂くなど、社会貢献のパートナーとしても尊敬する存在です。
今回、「地球規模で貢献できる人材」の育成プログラムとしての第一歩をご一緒させて頂けたことは大変光栄に感じております。
今後もeラーニングシステムのご支援をベースとして、日本が世界から歓迎される取組みを、我々の総力をかけて応援させて頂きたいと思っております。
《株式会社デジタル・ナレッジ 執行役員 ビジネスソリューション事業部 事業部長 ビジネスカスタマーサクセス事業部 事業部長(兼務)谷津 勝弘》
ご利用いただいた製品・サービス
お客様情報
名称 | 株式会社パデコ |
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創業 | 1983年1月7日 |
本社所在地 | 東京都港区新橋6-17-19 新御成門ビル5F |