文部科学省補助事業として、日本電子専門学校様が代表校となり進めている「e-learningによる情報デザイン教育を担う教員育成プログラム」。“情報デザイン”教育の基盤を作るべく、取り組みの第一弾としてeラーニングを活用したセミナー、講義配信、情報交流の場を提供されています。今回は本プロジェクトの代表校である日本電子専門学校様にお話を伺いました。
「e-learningによる情報デザイン教育を担う教員育成プログラム」はどのような目的で作られたプロジェクトですか。
“情報デザイン”の教育が重要視されていることから、文部科学省補助事業として、日本電子専門学校が代表校となり、eラーニングの公開実践と情報デザイン教育を担う教員コミュニティの形成を目的として「e-learningによる情報デザイン教育を担う教員育成プログラム」を立ち上げました。
e-learningによる情報デザイン教育を担う教員育成プログラムWebサイト
本プログラムの主な活動内容をおしえてください。
情報デザインの教育を行うため、『会場開催によるセミナーへの参加』を第一ステップとして、『e-learningによる講義受講』そして『情報交流』の3つのステップを全て無料で提供しています。デジタル・ナレッジ社のシステムは主に『eラーニングによる講義受講』『情報交流』で活用しています。
- ■eラーニングによる講義受講
- eラーニングによる教育研修を受講し、情報デザインを教えるノウハウを習得します。デジタル・ナレッジのeラーニングシステム、『ナレッジデリ』を活用し、いつでもどこでも情報デザイン指導のポイントを学ぶことができます。
- ■情報交流 ~教員が教える~
- 情報デザインを知り、学んだ後はeラーニングシステム上のコミュニティで教員同士がディスカッションしたり、自作のコンテンツに意見を出し合いながら教えるスキルを磨きます。従来の先生と生徒という枠組みを超え、コミュニケーションを通して学び合うことで、新しいアイディアが生まれることが期待されています。また、このコミュニケーションを通じた学びの場には、デジタル・ナレッジの『ナレッジクラス』が活用されています。
情報デザイン教育セミナー2010Webサイト
どのような方がこのセミナーを受講されていますか。
主に教育機関ご関係者様、特にデザイナー、ITエンジニアを養成している教員の方が受講しています。
セミナー開催時はUstream配信も行っています。
eラーニング導入の背景と主要目的を教えてください。
高度情報社会を迎え、Webアプリケーション等の開発現場において情報デザイン能力を習得した人材が求められる一方、このような人材を育成する十分な教育体制が整っていないのが現状です。本校では、情報デザイン教育を担う高校や専門学校等の教員向け教育を、より広く多くの方が受けられるように、eラーニングを導入しました。この導入により情報デザイン教育人材の育成と情報デザイン教育の普及を図っていきます。
今後はeラーニングで受講した教員を中心に“情報デザイン教育コンソーシアム”を設立、情報共有や各教員の自発的な活動による情報デザインコンテンツを生み出せるような仕組みを作っていく予定です。またその中で、情報デザイン教育を行っていく際の教材を充実させていきたいと考えています。
導入されたシステムについてお聞かせください。
ASPサービス「ナレッジデリ」を利用したためシステム開発は必要ありませんでした。また本プログラムの目的でもある“交流・共有”を実施するため、“コミュニケーション”を交えたシステムにしたいと考え、クラスルームエデュケーション 総合ホスティングサービスの「ナレッジクラス」を併せて利用しています。これによりWeb上で教員同士のディスカッションやプレゼンが可能となり、“コミュニケーションを通じて学び合う”ことで、新しいアイディアが生まれることを期待しています。
ASPサービス画面イメージ
eラーニングコンテンツを作成する上で意識した点をお聞かせください。
特にユーザビリティを意識しました。例えば受講時に、イヤホンが無く音声を出せない環境でもコンテンツの内容がわかる様に音声情報をテロップにしたり、学習概要や操作マニュアルを冊子にしてeラーニングコンテンツだけに頼ることのない学習環境をつくるなど、ユーザビリティの向上を目指しました。
なお、eラーニングコンテンツの作成はノウハウがなかったことや、“教員のための教育コンテンツ”という複雑なコンテンツでもあるため、映像にはこだわって作成したいこともあり今回はデジタル・ナレッジ社に開発を依頼しました。
今後の展望をお聞かせください。
“情報デザイン能力”はコミュニケーション上必要となる「情報を受け取り、伝える能力」を指します。多くの情報が存在するこの現代においては、全ての人にとってこの情報デザイン能力が必要なスキルだと考えております。今後は学校の一つの授業としてではなく、一般教養として皆さんに学んで頂くことができるような環境を作っていきたいと考えています。
お客様のサイト
お客様情報
名称 | 日本電子専門学校 |
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設立 | 昭和26年12月21日 |
設置分野 | 工業専門課程、商業実務専門課程 |
本館所在地 | 〒169-8522 東京都新宿区百人町1-25-4 |