2016年7月10日発行の玉川の教育をつたえる広報誌『全人』(2016年7/8月号)にアクティブラーニングツール『Clica(クリカ)』が取り上げられました。
授業参加度をICT活用で高めて学生の学びを促進
「予習教材にあることは授業で説明しません」―――玉川大学 工学部 マネジメントサイエンス学科 小酒井 正和准教授は学生に明言。学生は事前に授業内容を把握し、教室ではICTを駆使して積極的に意見発表に取り組みます。
企業経営に必須のコストマネジメントを学ぶこの授業は、動画で知識を予め習得し、授業で学びを深めていく「反転授業」の手法を取り入れています。教室では学生が各種端末の画面と向き合います。アプリケーションを介して授業に参加するためです。
小酒井准教授は毎回、解説を挟みながら「原価標準の改訂はどのくらいの頻度ですべきか」といった課題を提示。学生は見解をまとめ、アプリ上での投稿によって発表を行います。学生はタイムラインに並ぶ他の学生の意見を参照しつつ投稿しますが、賛成意見や質問が続々と投稿され、議論は深まります。グループで見解をまとめて口頭発表する機会も設けられており、リアルな意見交換を交えながら授業は進みます。
挙手して発表する形を採らずにICTを使うのは、遠慮や収縮などの障壁を取り除くためだと小酒井准教授は言います。「意見を言うのが苦手な学生も、アプリ上で他者の意見を知るうちに、自然と自分から発言するようになります。ICTがつくる場で、学生は考える力、気づく力、共感する力を伸ばしているのです」
(玉川大学出版部刊『全人』2016年7/8月号より)