2007年6月発行
1.調査概要
1.1 調査の目的
「IT新改革戦略」における主な目標として、平成18年度~平成22年度までの間に次のような目標が掲げられている。
■概ねすべての公立学校に光ファイバ等による超高速インターネットを接続
■校内LANの整備等により、すべての教室をインターネットに接続
■コンピュータ教室1人1台の整備、普通教室等への整備を推進し、教育用PC1台当り児童生徒3.6人の割合を達成
■液晶プロジェクタ等の周辺機器の整備の促進
■教員に1人1台のコンピュータを配備(文部科学省 平成18年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果[速報値] 平成19年6月 P.10より抜粋)
また、文部科学省やメディア教育開発センターなどが中心となり「学力の向上を図るICT活用」として、学校現場でのICT活用授業の普及・促進を図っている。
一方、教員のICTスキルについては「コンピュータを使って指導できる教員の割合を概ね100%」という目標を掲げ取り組んでいる。最近では、「教員のICT活用指導力の基準の具体化・明確化に関する検討会」(座長:清水康敬 独立行政法人メディア教育開発センター理事長)の策定した「教員のICT活用指導力のチェックリスト」(平成19年2月19日)が公表されるなど、学校現場での具体的なICT活用についてのスキル向上が求められている。
このような状況を踏まえ、本調査では、教職員のICTスキル向上の機会を広げる「ICTスキルアップオンライン」について調査分析を行うとともに、本年6月までの利用実態について調査を実施したものである。
1.2 調査概要
本調査の調査対象、調査期間、調査方法は以下のとおりである。
(1) 調査対象 : ICT教育推進プログラム協議会運営のICTスキルアップオンライン
(2) 調査期間 : 2007年6月1日~2007年6月30日
(3) 調査方法 : 関係者ヒアリング、利用状況データ分析
1.3 調査項目
以下の項目について調査を実施した。
(1) 組織情報
(2) サービス概要
(3) 受講者規模
(4) サービス費用
(5) 授業運営
(6) コンテンツの特長
(7) 講座の完遂率
(8) 授業評価アンケート結果
(9) システム
(10) 優位点
(11) 今後の展望
(12) 課題
2.調査結果
2.1 組織情報
今回、調査したサービスを運営する組織は次のとおりである。
- 名称
- ICT教育推進プログラム協議会
- 住所
- 東京都港区赤坂1-9-13 三会堂ビル2階
- 事業概要
-
日本の小中高等学校における情報コミュニケーション技術へのアクセス機会の拡大を通じ、教職員、児童、生徒の情報技術の向上を図り、情報化社会に貢献する人材育成に寄与することを目的とする。
1)情報コミュニケーション技術に関する知識の普及及び啓発
2)小中高等学校の情報コミュニケーション技術活用のためのインフラストラクチャー整備事業
3)小中高等学校の教職員、児童、生徒の情報コミュニケーション技術を向上するための事業
4)その他目的を達成するために必要な事業
2.2 サービス概要
ICTスキルアップオンラインはICTスキルアッププログラム(教職員に集合研修やテキストPDF、コミュニティサイトを提供するプログラム。2004年5月より提供中)同様に、文部科学省の後援により、より広範囲の地域で、より多くの教職員にICTスキル向上の機会を2006年11月より提供している。さらに、ICTスキルアッププログラムコースの中で授業に特化した内容をeラーニングで学習できるため、よりスムーズな実践導入が可能なサービスである。
受講者は、学校や自宅などインターネットに接続できるパソコンがあればいつでも受講が可能である。
- サービス名
- ICTスキルアップオンライン
- サービス開始日
- 2006年11月20日
- 講座数
-
7講座
0)学力向上とICT
1)パソコン活用基礎 授業編
2)ICTスキル基礎 小学校編
3)ICTスキル基礎 中学校編
4)ICTリーダーズ
5)ICTアクセシビリティ
M1)Windows Server2003トレーニング
- 受講対象
- 小・中・高等学校、特別支援学校の教職員
- 申し込み単位
- 都道府県および政令指定都市の教育委員会
- 申し込み方法
-
ICT教育推進プログラム協議会のインフォメーションセンターへ連絡
電話:048-228-1229
メール: info@ict-consortium.jp
- 監修
- ICT教育推進プログラム協議会 ICTスキルアップ部会
- 後援
- 文部科学省
2.3 受講者規模
2007年6月22日現在、707名が受講者として登録されている。また、延べ480名が各種講座の受講対象として登録されている。
小学校 | 中学校 | 高等学校 | 特別支援学校 | 教育委員会 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
305 | 202 | 34 | 22 | 144 | 707 |
受講者数 | |
---|---|
0.学力向上とICT | 95 |
1.パソコン活用基礎 授業編 | 80 |
2.ICTスキル基礎(小学校編) | 46 |
3.ICTスキル基礎(中学校編) | 12 |
4.ICTリーダーズ | 233 |
5.ICTアクセシビリティ | 14 |
M1.WindowsServer2003トレーニング | 0 |
合計 | 480 |
2.4 サービス費用
すべての講座を無償で提供している。
受講用パソコンやインターネット接続環境等は別途、受講者側で準備する必要がある。
2.5 授業運営
今回調査対象のサービスは、すべてeラーニングによるオンデマンド授業形態のためID・パスワード交付後はいつでも受講可能である。
開講時期: 随時(IDおよびPW交付後いつでも利用可能)
スクーリング: なし
テキスト配布: なし(受講者自身のパソコンでダウンロード、印刷する)
モバイル学習: なし
著作権: ICT 教育推進プログラム協議会が保有する
修了認定: 講座ごとにすべての単元の受講を完了した場合に修了証を発行
2.6 コンテンツの特長
コンテンツの音声はプロのナレーターではなく、ICT スキルアッププログラムにて実際のコースを担当している講師陣が講義することで、臨場感のある講義を配信している点が特長である。
これにより、集合研修に出席しなければ受講することのできない著名な講師の講義などを、学校や自宅などで受講できるため、日程の都合などで集合研修には参加できなかった教職員も受講の機会を得ることが可能である。
2.7 講座の完遂率
平均完遂率は約60%という大変高い結果が得られた。これは、教育委員会と連携した教育プログラムのため教職員への告知力もあり、比較的多くの教職員に賛同を得ながら受講を促進しているためであると考えられる。
2.8 授業評価アンケート結果
各講座の修了時に「講座の満足度」や「内容の理解度」などについてのアンケート調査を実施している。講座ごとのばらつきはあるが、概ね「満足」であり「理解できる」内容といった結果が得られた。しかし、「近いうちにあなたの授業で活用しますか?」とのアンケートには「あまり活用しないと思う」や「まったく活用しないと思う」といった結果も見られることなどから、講座の内容は完成度が高いが、教員が実際の授業で活用するためのノウハウについての情報が不足している、もしくは学校においてカリキュラムの変更が難しい・機材不足といった理由から実際の授業での実践機会がなかなか作れないことが予想できる。
2.9 システム
システムの開発、保守、運営はすべて協力会社へ外部委託している。導入実績が豊富な市販のeラーニングパッケージシステムを本サービス専用に画面、機能等をカスタマイズしている点が特長である。また、受講者登録等の運営については各教育委員会にて実施している。
- システム開発
- 市販のeラーニングパッケージシステムをカスタマイズ
- 開発要員
- 協力会社へ外部委託
- 保守・運営
- 協力会社へ外部委託
2.10 優位点
マイクロソフト日本法人等の企業が教材を作成し、ICT教育推進プログラム協議会のスキルアップ部会(教員がアドバイザーとして参加)が教材の監修を行い、文部科学省が後援するeラーニングという点で他に例のない画期的なプログラムである。さらに、これらのプログラムを無償で提供している点は、他社と比較して大きな優位点であるといえる。
2.11 今後の展望
マイクロソフトの「the 2007 Microsoft Office System」や「Windows Vista」など、最新テクノロジーに関するeラーニング講座の増強が計画されている。
また、マイクロソフトの製品ライセンスを契約する教育委員会や学校への特典としてeラーニング講座を提供することで、ICTスキルアップオンラインの受講者を拡大することも計画されている。
2.12 課題
受講者数の拡大が課題である。
これは、ICTスキルアップオンラインの利用について、都道府県および政令指定都市の教育委員会とICT教育推進プログラム協議会との利用契約締結後でなければ教職員が利用できないためである。現時点では、ICTスキルの向上に熱心な学校や教職員単位での利用契約ができないため、今後は幅広い教職員への利用促進を検討、実施する必要がある。
3.各講座の概要
3.1 学力向上とICT
- 対象
- 教職員
- 概要
- 「学力向上とICT」では、ICTを利活用することで得られる効果などを説明致します。
- 内容
- 学力向上とICT 27分
- 講演
- ICT教育推進プログラム協議会会長 清水康敬
3.2 パソコン活用基礎 授業編
- 対象
- 教職員
- 概要
- 児童・生徒の学習意欲を高める導入の部分から、学習した内容を整理して発表させるまとめの部分まで、実際の授業の流れに沿って、ICTの活用方法を習得。PCだけでなく、インターネットやデジタルカメラの活用についての研修も含む。
- 内容
- 1章 ICTを活用した授業を実践しよう 12分
- 2章 授業で使いたいデータを集めよう 15分
- 3章 授業で使う提示資料を作ろう 45分
- 使用ソフトウェア
- Microsoft Office PowerPoint 2003
3.3 ICTスキル基礎 小学校編
- 対象
- 教職員
- 概要
- 児童が習得可能なICTスキルのうち、65の必須スキルと28の応用スキルを12の授業題材を通じて学習できるカリキュラム。授業案形式のテキストは、そのまま授業に活用できる。(オンライン版は6題材を紹介)
- 内容
- 1章 テキストの基本的な使い方 23分
- 2章 模擬授業 「ワード」編 4分
- 3章 模擬授業 「エクセル」編 5分
- 4章 模擬授業 「パワーポイント」編 5分
- 5章 授業案の立案 5分
- 使用ソフトウェア
- Microsoft Office Word 2003
- Microsoft Office Excel 2003
- Microsoft Office PowerPoint 2003
3.4 ICTスキル基礎 中学校編
- 対象
- 教職員
- 概要
- 生徒が習得可能なICTスキルのうち、44の必須スキルと36の応用スキルを10の授業題材を通じて学習できるカリキュラム。授業案形式のテキストは、そのまま授業に活用できる。(オンライン版は5題材を紹介)
- 内容
- 1章 テキストの基本的な使い方 19分
- 2章 模擬授業 「ワード」編 4分
- 3章 模擬授業 「エクセル」編 7分
- 4章 模擬授業 「パワーポイント」編 5分
- 5章 授業案の立案 5分
- 使用ソフトウェア
- Microsoft Office Word 2003
- Microsoft Office Excel 2003
- Microsoft Office PowerPoint 2003
3.5 ICTリーダーズ
- 対象
- 校内でリーダーとなる教職員
- 概要
- プロジェクト学習の要素を取り入れた学校における ICT利活用の推進リーダーの養成コース。研修の最終日には、受講生が作成した学習計画に基づき、模擬授業を実施する
- 内容
- 1章 ICTリーダーとは 30分
- 2章 ICTを活用した授業計画 20分
- 3章 校内ICT推進計画 20分
3.6 ICTアクセシビリティ
- 対象
- 教職員
- 概要
- 障害のある児童/生徒を支援するためのICTの利活用の方法や、PCの持つアクセシビリティ機能について学ぶ。
- 内容
- 1章 障害のある子どもとパソコン
- 2章-1 肢体不自由のある子ども向けアクセシビリティ機能
- 2章-2 視覚・聴覚障害および発達障害対応アクセシビリティ機能
- 3章 簡単なパワーポイント教材の紹介
3.7 Windows Server2003トレーニング
- 対象
- 教職員
- 概要
- Windows Sever 2003の日常的な運用管理作業と、それに必要なツールを紹介します。このコースには、Active Directoryのユーザ管理やグループ管理、ネットワークリソースへのアクセス、プリンタの管理、Active Directoryをベースとしたクライアント環境の管理、セキュリティ対策が含まれます。
- 内容
- 1章 Active Directory概要 16分
- 2章 ユーザの管理 15分
- 3章 ファイルの管理 16分
- 4章 プリンタの管理 6分
- 5章 クライアント環境の管理 13分
- 6章 セキュリティ対策 11分
4.教員のICT活用指導力のチェックリスト
4.1 教員のICT活用指導力のチェックリスト(小学校版)
教員のICT活用指導力のチェックリスト(小学校版)
ICT環境が整備されていることを前提として、以下のA-1 からE-2 の18項目について4段階でチェックしてください。
4…わりにできる
3…ややできる
2…あまりできない
1…ほとんどできない
- A-1
- 教育効果をあげるには、どの場面にどのようにしてコンピュータやインターネットなどを利用すればよいかを計画する。
- A-2
- 授業で使う教材や資料などを集めるために、インターネットやCD-ROM などを活用する。
- A-3
- 授業に必要なプリントや提示資料を作成するために、ワープロソフトやプレゼンテーションソフトなどを活用する。
- A-4
- 評価を充実させるために、コンピュータやデジタルカメラなどを活用して児童の作品・学習状況・成績などを管理し集計する。
- B-1
- 学習に対する児童の興味・関心を高めるために、コンピュータや提示装置などを活用して資料などを効果的に提示する。
- B-2
- 児童一人一人に課題を明確につかませるために、コンピュータや提示装置などを活用して資料などを効果的に提示する。
- B-3
- わかりやすく説明したり、児童の思考や理解を深めたりするために、コンピュータや提示装置などを活用して資料などを効果的に提示する。
- B-4
- 学習内容をまとめる際に児童の知識の定着を図るために、コンピュータや提示装置などを活用して資料などをわかりやすく提示する。
- C-1
- 児童がコンピュータやインターネットなどを活用して、情報を収集したり選択したりできるように指導する。
- C-2
- 児童が自分の考えをワープロソフトで文章にまとめたり、調べたことを表計算ソフトで表や図などにまとめたりすることを指導する。
- C-3
- 児童がコンピュータやプレゼンテーションソフトなどを活用して、わかりやすく発表したり表現したりできるように指導する。
- C-4
- 児童が学習用ソフトやインターネットなどを活用して、繰り返し学習したり練習したりして、知識の定着や技能の習熟を図れるように指導する。
- D-1
- 児童が発信する情報や情報社会での行動に責任を持ち、相手のことを考えた情報のやりとりができるように指導する。
- D-2
- 児童が情報社会の一員としてルールやマナーを守って、情報を集めたり発信したりできるように指導する。
- D-3
- 児童がインターネットなどを利用する際に、情報の正しさや安全性などを理解し、健康面に気をつけて活用できるように指導する。
- D-4
- 児童がパスワードや自他の情報の大切さなど、情報セキュリティの基本的な知識を身につけることができるように指導する。
- E-1
- 校務分掌や学級経営に必要な情報をインターネットなどで集めて、ワープロソフトや表計算ソフトなどを活用して文書や資料などを作成する。
- E-2
- 教員間、保護者・地域の連携協力を密にするため、インターネットや校内ネットワークなどを活用して、必要な情報の交換・共有化を図る。
※ICT:Information and Communication Technology の略語。コンピュータやインターネットなどの情報コミュニケーション技術のこと。
4.2 教員のICT活用指導力のチェックリスト(中学校・高等学校版)
教員のICT活用指導力のチェックリスト(中学校・高等学校版)
ICT環境が整備されていることを前提として、以下のA-1 からE-2 の18項目について4段階でチェックしてください。
4…わりにできる
3…ややできる
2…あまりできない
1…ほとんどできない
- A-1
- 教育効果をあげるには、どの場面にどのようにしてコンピュータやインターネットなどを利用すればよいかを計画する。
- A-2
- 授業で使う教材や資料などを集めるために、インターネットやCD-ROMなどを活用する。
- A-3
- 授業に必要なプリントや提示資料を作成するために、ワープロソフトやプレゼンテーションソフトなどを活用する。
- A-4
- 評価を充実させるために、コンピュータやデジタルカメラなどを活用して生徒の作品・学習状況・成績などを管理し集計する。
- B-1
- 学習に対する生徒の興味・関心を高めるために、コンピュータや提示装置などを活用して資料などを効果的に提示する。
- B-2
- 生徒一人一人に課題意識をもたせるために、コンピュータや提示装置などを活用して資料などを効果的に提示する。
- B-3
- わかりやすく説明したり、生徒の思考や理解を深めたりするために、コンピュータや提示装置などを活用して資料などを効果的に提示する。
- B-4
- 学習内容をまとめる際に生徒の知識の定着を図るために、コンピュータや提示装置などを活用して資料などをわかりやすく提示する。
- C-1
- 生徒がコンピュータやインターネットなどを活用して、情報を収集したり選択したりできるように指導する。
- C-2
- 生徒が自分の考えをワープロソフトで文章にまとめたり、調べたことを表計算ソフトで表や図などにまとめたりすることを指導する。
- C-3
- 生徒がコンピュータやプレゼンテーションソフトなどを活用して、わかりやすく発表したり表現したりできるように指導する。
- C-4
- 生徒が学習用ソフトやインターネットなどを活用して、繰り返し学習したり練習したりして、知識の定着や技能の習熟を図れるように指導する。
- D-1
- 生徒が発信する情報や情報社会での行動に責任を持ち、相手のことを考えた情報のやりとりができるように指導する。
- D-2
- 生徒が情報社会の一員としてルールやマナーを守って、情報を集めたり発信したりできるように指導する。
- D-3
- 生徒がインターネットなどを利用する際に、情報の正しさや安全性などを理解し、健康面に気をつけて活用できるように指導する。
- D-4
- 生徒がパスワードや自他の情報の大切さなど、情報セキュリティの基本的な知識を身につけることができるように指導する。
- E-1
- 校務分掌や学級経営に必要な情報をインターネットなどで集めて、ワープロソフトや表計算ソフトなどを活用して文書や資料などを作成する。
- E-2
- 教員間、保護者・地域の連携協力を密にするため、インターネットや校内ネットワークなどを活用して、必要な情報の交換・共有化を図る。
※ICT:Information and Communication Technology の略語。コンピュータやインターネットなどの情報コミュニケーション技術のこと。
5.まとめ
教職員のICTスキル向上は、児童・生徒のICTスキル向上のためにも全国で取り組まなければならない課題である。
ICTスキルアップオンラインを活用すれば、多人数への教育を早期に実現できるため、大変有効なソリューションであるといえるだろう。また、このような教育を無償で受講できることは、学校現場の教職員にとってまたとない好機ではないだろうか。
授業の合間や放課後など、忙しい教員にとってはeラーニングであっても学習時間を確保することが困難であることは想像に難くない。しかし、これまでの集合研修と比較すれば、研修会場への移動時間も含めて拘束時間の?なさなどから、eラーニングによる学習の利便性に注目すべきではないだろうか。
ICTスキルアップオンラインについて、現在は、都道府県または政令指定都市の教育委員会単位での契約が必要なため、全国のICTスキルアップ教育を必要としている教職員が受講できているわけではない。
今後は、学校単位あるいは教職員個人単位での受講契約を可能にするなど、契約面での利便性を高めることで、さらに受講者を増やし、教職員のICTスキル向上を加速することを望む。