2010年12月発行
1.調査概要
eラーニング戦略研究所は、全国の従業員数・職員数500名以上の企業・団体等に勤める研修担当者計100名を対象に、2011年度新入社員のタイプと研修に関するアンケート調査を実施しました。(有効回答数100)
その結果、 2011年度の新入社員のタイプについて男性は「草食系」、女性は「雑食系」がもっとも多いことがわかり、それぞれに新人研修で学ばせたい内容の傾向も明らかとなりました。
また、2011年度の研修期間について尋ねたところ、「研修すべき事項が増えている」ものの、現実的には「今年と同じ研修期間になる」と回答した人が7割を超える結果となりました。厳しい経済状況の中、他社と差別化するためのビジネスマナーやさまざまな業務知識、企業コンプライアンスやセキュリティ知識など、社会人として求められる項目が増える一方、研修にかける予算や時間が限られており、研修担当者が苦心している様子が伺えます。今後は、多くの研修担当者が興味を持つ『eラーニング』をうまく活用することで、より効率的・効果的な研修を行えるかどうかが大きなカギとなりそうです。
Q1 2011年度の新入社員を男女別にタイプ分けした場合、当てはまるものをお選びください。
Q4 御社でeラーニングを利用した研修を実施する予定はありますか。
2.回答者属性
アンケート調査概要(研修担当者)
調査期間 | 2010年12月17日(金)~12月20日(月) |
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調査方法 | Webアンケート方式 |
調査対象 | 全国の企業・団体等に勤める20歳以上の研修担当者100名 |
職業内訳 | 会社員・団体職員(87%)、地方公務員(7%)、国家公務員(4%)、会社経営者・役員・団体役員(2%) |
男女内訳 | 男性(84%)、女性(16%) |
年代別内訳 | 20~29歳(7%)、30~39歳(18%)、40~49歳(43%)、50~59歳(25%)、60~69歳(7%) |
職業別
性別
年齢別
都道府県別
3.まとめ
恋愛などに消極的で優しい“草食系男子”が増えている一方、アグレッシブで押しの強い“肉食系女子”が増えていると言われていますが、職場における若い男女の傾向はどうなっているのでしょうか。また、企業側はどのような人材を求め、採用した社員を教育しているのでしょうか。今回は、全国の従業員数・職員数500名以上の企業・団体等に勤める研修担当者計100名を対象に、2011年度新入社員のタイプと研修に関するアンケート調査を実施しました。
その結果、 2011年度の新入社員のタイプは、男性が「草食系」、女性が「肉食と草食の中間“雑食系”」がもっとも多いことがわかり、従来の体育会系に代表されるような、熱く積極的な若い男性が減っている傾向が見られました。彼らに学ばせたい基礎研修の1位は「社会人の基礎(立ち居振る舞い、礼儀等)」となり、とくに草食系の男性新入社員に対しては、「打たれ弱く上下関係に関しての基本ができていない」「最低限のマナーがイマイチで声も小さい」 とその元気のなさを不安視する声が多く、社会人として活躍するための基礎やチームワーク、コミュニケーションを学んでほしいという意見が上げられました。
eラーニングを利用した研修を実施する予定について尋ねたところ、「予定がある」「予定はないが実施したい」が7割近くとなり、「事例を交えて効率的に学ばせることができる」「写真やイラストなどで学べ、また何度でも繰り返し研修が可能」「学習とテストが同時にできる」「各人の進捗度と理解度がタイムリーでわかる」といったeラーニングの特徴を、多くの研修担当者が研修におけるメリットとして捉えていることが明らかになりました。
また、2011年度の研修期間について尋ねたところ、「研修すべき事項が増えている」といった理由から今年よりも長く実施したいという意見が少なくないものの、現実的には予算や時間の関係上、「今年と同じ研修期間になる」と回答した人が7割を超える結果となりました。
依然として厳しい経済状況が続く中、他社と差別化するためのビジネスマナーやさまざまな業務知識、企業コンプライアンスやセキュリティ知識など、社会人として求められる項目が増える一方、研修にかける予算や時間、マンパワーが限られており、研修担当者が苦心している様子が伺えます。今後は、多くの研修担当者が興味を持つ『eラーニング』をうまく活用することで、より効率的・効果的な研修を行えるかどうかが大きなカギとなりそうです。
4.アンケート結果にみるポイント
2011年度新入社員に多いタイプは「草食系男子」&「雑食系女子」
2011年度の新入社員のタイプを尋ねたところ、男性は「草食系」がもっとも多く46%、次に「肉食と草食の中間“雑食系”」39%となった。「肉食系」はわずか7%に留まり、従来の体育会系に代表されるような、熱く積極的な若い男性が減っている傾向が見られた。一方、女性は「肉食と草食の中間“雑食系”」が最も多く46%、次いで「肉食系」27%と続き、男性とは対照的に肉食化が進んでいる様子が見られた。
覇気のないイマドキ草食系男子、学ばせたい研修内容1~3位は「社会人の基礎」「チームワーク」「コミュニケーション」
2011年度の新入社員に学ばせたい基礎研修の1位は、男女ともに「社会人の基礎(立ち居振る舞い、礼儀等)」だった。2位以下は、男性は「チームワーク」「社外向けコミュニケーション」、女性は「ビジネスマナー」が2位で、「チームワーク」「社外向けコミュ二ケーション」が同率3位となった。
とくに草食系の男性新入社員に対しては、「体育会系と違って打たれ弱く上下関係に関しての基本ができていない」「最低限のマナーがイマイチで声も小さい」 「おとなしい子が多いので他人との距離感の取り方を学ばせたい」とその元気のなさやコミュニケーション力の弱さを不安視する声が多く、学生気分を抜け出して社会人として活躍するための基礎やチームワーク、コミュニケーションを学んでほしいとする意見が上がった。
一方、女性新入社員に対しては「肉食系の特徴として行動力がある反面、礼節が欠けているケースが多々ある」 「自分自身の考えをしっかり持っているので、会社の考えに合わせさせる必要がある」といった意見があり、男性に比べて果敢に物事に挑む傾向を評価する反面、欠けている礼儀やチームワークなどをしっかり学ばせたいという回答が見られた。また、「メンタル面が強くコミュニケーション能力もあるのでステップアップとしてビジネスマナーの研修を行いたい」と、元気で優秀な女性を応援する前向きなコメントも寄せられた。
研修内容が増加するも、時間・予算の関係で大多数が「研修期間は今年と同じ」
2011年度の新入社員に対する研修の期間については、7割が「今年と同じ」と回答。その理由としては、「時間や会場の都合」「全体のスケジュールが決まっている」とし、研修内容や時間を大きく増減できない事情が伺えた。一方で、「研修すべき事項が増えている」「厳しい経済環境に対応するため、応用編の研修時間を取りたい」といった理由から「今年より3日以上長くしたい」という意見も少なくなかった。
「研修にeラーニングを利用する/利用したい」が7割
研修の効率化を図ることのできるeラーニングのメリットに期待感
eラーニングを利用した研修を実施する予定について尋ねたところ、「予定がある」「予定はないが実施したい」が7割近くの票を集めた。
eラーニングで実施したい研修内容については、ビジネスマナーやコミュニケーションのほか、社会人としてもはや欠かすことのできないコンプライアンスやセキュリティ教育、さらには、自社製品・社内業務知識や英会話など幅広い回答が上げられた。
研修にeラーニングを利用したい理由としては、「事例を交えて効率的に学ばせることができる」「写真やイラストなどで学べ、また何度でも繰り返し研修が可能」「学習とテストが同時にできる」「各人の進捗度と理解度がタイムリーでわかる」等の理由が挙げられ、多くの研修担当者がeラーニングの特徴をメリットとして捉えていることが明らかになった。
5.アンケート調査結果
GTグラフ
Q1 2011年度の新入社員を男女別にタイプ分けした場合、当てはまるものをお選びください。(お答えはそれぞれ1つ)
男性
女性
Q2 Q1で選択したタイプである2011年度の新入社員に学ばせたい基礎研修として、最も適した内容をお選びください。またその理由を教えて下さい。(自由回答)
男性
「社会人の基礎」と答えた方
男性の基礎力の無さが目立つ(草食系)
体育会系と違って打たれ弱く上下関係に関しての基本ができていない場合がある(草食系)
最低限のマナーがイマイチで声も小さい(草食系)
何事にも興味がないようで挨拶もできない(肉食、草食のどちらにも当てはまらない“仙人系”)
「チームワーク」と答えた方
あまり会話に入ってこないので仕事の進捗状況がわからない(草食系)
プロジェクト軸で機能して欲しい。個人プレーは不要(肉食、草食のどちらにも当てはまらない“仙人系”)
営業職で採用が主なので肉食系。営業職はチームワークが必須(肉食系)
「社外向けコミュニケーション」と答えた方
おとなしい子が多いので他人との距離感の取り方を学ばせたい(草食系)
積極性が乏しく、自発的、個性的かつ礼儀にかなう立ち振る舞いが出来ないから(草食系)
女性
「社会人の基礎」と答えた方
最低限の身だしなみ、立ち振る舞いなどができていない人が目に付く(肉食と草食の中間“雑食系”)
男女共に、社会生活を送る上での基礎が大切だから(肉食と草食の中間“雑食系”)
学生気分を取り除く(肉食系)
肉食系の特徴として行動力が上げられる一方、礼節が欠けているケースが多々ある (肉食系)
「チームワーク」と答えた方
男女共に組織の一員としての自覚をしっかり身に付かせるため(肉食と草食の中間“雑食系”)
自分自身の考えをしっかり持っているので、会社の考えに合わせさせるため(肉食系)
「ビジネスマナー」と答えた方
友達とは十分会話できるが、マナーとしては全然できていない (肉食と草食の中間“雑食系”)
メンタル面が強くコミュニケーション能力もあるのでステップアップとしてビジネスマナーの研修を行いたい(肉食と草食の中間“雑食系”)
Q3 Q1で選択したタイプである2011年度の新入社員に対する研修の期間は、今年と比較してどれほど長くもしくは短く実施したいですか。(お答えはそれぞれ1つ)
男性
女性
「今年と同じ」と答えた方
時間より質を充実させる必要がある (男性:草食系 女性:肉食と草食の中間“雑食系” )
全体のスケジュールが決まっているから (男性:肉食系 女性:肉食系)
時間や会場の都合 (男性:肉食と草食の中間“雑食系” 女性:肉食と草食の中間“雑食系” )
「今年より3日以上長くしたい」と答えた方
研修すべき事項が増えている (男性:草食系 女性:肉食系)
基礎をじっくり教える必要があると思われるから (男性:草食系 女性:肉食と草食の中間“雑食系”)
厳しい経済環境に対応するため、応用編の研修時間を取りたい(男性:草食系)
Q4 若者のITリテラシーが高くなってきていることもあり今後益々研修のeラーニング化が進むものと考えられますが、御社ではeラーニングを利用した研修を実施する予定はありますか。(お答えは1つ)
Q5 Q1で選択したタイプである2011年度の新入社員にeラーニングを利用した研修を行う場合、男女それぞれに対し、どのような研修内容が適切だと思いますか。またその理由についてもお答えください。(自由回答)
男性
女性
GT表
Q1 2011年度の新入社員を男女別にタイプ分けした場合、当てはまるものをお選びください。(お答えはそれぞれ1つ)
Q2 Q1で選択したタイプである2011年度の新入社員に学ばせたい基礎研修として、最も適した内容をお選びください。(お答えはそれぞれ1つ)
Q3 Q1で選択したタイプである2011年度の新入社員に対する研修の期間は、今年と比較してどれほど長くもしくは短く実施したいですか。(お答えはそれぞれ1つ)
Q4 若者のITリテラシーが高くなってきていることもあり今後益々研修のeラーニング化が進むものと考えられますが、御社ではeラーニングを利用した研修を実施する予定はありますか。(お答えは1つ)
クロス表
Q1 2011年度の新入社員を男女別にタイプ分けした場合、当てはまるものをお選びください。(お答えはそれぞれ1つ)
男性
女性
Q2 Q1で選択したタイプである2011年度の新入社員に学ばせたい基礎研修として、最も適した内容をお選びください。(お答えはそれぞれ1つ)
男性
女性
Q3 Q1で選択したタイプである2011年度の新入社員に対する研修の期間は、今年と比較してどれほど長くもしくは短く実施したいですか。(お答えはそれぞれ1つ)
男性
女性
Q4 若者のITリテラシーが高くなってきていることもあり今後益々研修のeラーニング化が進むものと考えられますが、御社ではeラーニングを利用した研修を実施する予定はありますか。(お答えは1つ)
クロス%表
Q1 2011年度の新入社員を男女別にタイプ分けした場合、当てはまるものをお選びください。(お答えはそれぞれ1つ)
男性
女性
Q2 Q1で選択したタイプである2011年度の新入社員に学ばせたい基礎研修として、最も適した内容をお選びください。(お答えはそれぞれ1つ)
男性
女性
Q3 Q1で選択したタイプである2011年度の新入社員に対する研修の期間は、今年と比較してどれほど長くもしくは短く実施したいですか。(お答えはそれぞれ1つ)
男性
女性
Q4 若者のITリテラシーが高くなってきていることもあり今後益々研修のeラーニング化が進むものと考えられますが、御社ではeラーニングを利用した研修を実施する予定はありますか。(お答えは1つ)