お客様のニーズ
- 新型コロナウイルス感染拡大の中、学生の学習機会を確保したい。
- 2020年5~7月に全国で実施予定だった地方スクーリング、科目試験が中止を余儀なくされた。
- 目前に迫った夏期スクーリング授業を緊急でオンライン化したい。
- 試験をオンライン試験に切り替えたい。
- オンラインでの授業、試験を高い精度で本人確認できる仕組みを導入したい。
- この機会に、受講者の経済的・時間的負担の軽減を目指し、オンライン化を推進したい。
コロナ以前のeラーニング活用状況
2018年度よりデジタル・ナレッジのLMS「KnowledgeDeliver(以下、KD)」を導入。
Web上でのレポート提出・添削、一部授業のオンデマンド配信などの実施実績があった。
1976年に設置された創価大学通信教育部では、2014年頃までは従来の郵送や集合授業によるアナログな学修環境での通信教育を実施されていました。近年受講者の経済的・時間的な負担の軽減を目指し、学習環境のICT化を進められており、2023年度にはオンライン授業のライブ配信や本人認証付きWeb試験の全面実施を目指していましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で計画を前倒しで進めることとなりました。
コロナ後のeラーニング活用状況
ZoomとLMSを連携させたオンライン授業(双方向性・リアルタイム)を導入し、夏期スクーリング・秋期スクーリングを完全オンライン化。また、試験を本人認証付きWeb試験に切り替えるとともに、授業前、レポート提出時にも本人認証の仕組みを実装した。
実施のポイント
1.ZoomとLMSを認証・連携させたオンライン授業
- ZoomとLMS(KD)のシステムを同期させ、Zoomの入り口をKDの中に1つの単元として設定。
- 学生はZoomに別途つなぐ必要がなく、KD上からシームレスにオンライン授業を受けられる。
- Zoom単体だと受講履歴が残らないが、KDと連携させることでオンライン授業の出欠や学習履歴がKDに蓄積され一元管理可能となった。
- オンライン授業開始時にも顔認証を行う仕組みをLMSに搭載。本人認証が取れてはじめてZoomに接続され、授業がスタートする。
- オンライン授業が終了しZoomを閉じた後にKD上の授業終了ボタンをクリック。この動作と授業前の顔認証をもって出席扱いとなる。
2.本人認証付きWeb試験
- 試験開始前に「顔認証」による本人認証を実施。PCのカメラで受講者を撮影し外部のAPIの顔認証システムに送信、登録顔写真との一致率をAIが算出し、クリアしてはじめて試験が受けられる仕組みとなっている。
- 試験中も随時写真による「顔確認」で本人確認を実施。
3.その他のポイント
- 大学の基幹システムとKDの連携も実施。開講されている全400科目の担当教員や履修状況、また授業日程の変更などがあった場合にもKD側に自動でデータを取り込める。
- eラーニングの試験は選択式や穴埋め式が主流だが、教員から論述形式で行いたいという強い意向があったためKDのレポート機能をカスタマイズしてご提供。
- 海外の学生も在籍しているため現地時間で試験を受けられるようカスタマイズ。
- 通信エラーなど不慮の事態にも対応したバックアップ機能を搭載し、途中から再開できる。
デジタル・ナレッジからみた施策ポイント
成果
- 海外の学生を含むのべ12,500名が受講(2021年1月現在)。学生の学習機会の提供という目的を達成できた。
- GW明けから検討を開始し、8月の夏期スクーリングをオンラインで実施するなど短期間での開発・実装ができた。
- 顔認証システムを取り入れることで出席管理や不正受講の問題をクリアしたオンライン授業やWeb試験の環境が整った。
- 学生へのアンケート結果においてオンライン授業に「かなり満足」「満足」が約8割、今後もオンライン授業での受講を「希望する」が約9割に達するなど、高い評価を得られた。
- 通信教育部生は地方在住者も多く在籍していることから、オンライン授業の実施により大学キャンパスへ登校する時間的、経済的負担が軽減されたとのポジティブな意見が多い。
今後の展望
- 今年度実施して見えてきた課題を克服し安定した運用を目指すとともに、オンラインでのアクティブラーニング環境の整備、また対面を希望する学生もいることからハイフレックス(対面・同時オンライン双方での授業配信)での実施を検討していきたい。
- 試験は 今後もCBT試験を中心とし、経費削減、教員の負担削減につなげていきたい。
お客様のサイト
お客様情報
学校名 | 創価大学 通信教育部 |
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開設 | 1976年(昭和51年) 4月 |
本社所在地 | 東京都八王子市丹木町1-236 |