eラーニング戦略研究所は、医療・福祉業界におけるオンライン研修の実態に関する調査を実施し、その結果をまとめた報告書を公開致しました。
調査の結果、オンライン研修を導入している医療・福祉系の企業団体のうち、83%がコストを抑えながら利便性向上を実現していることが明らかとなりました。内訳は、「コストが下がり便利になった」45%、「導入前後でコストは同じくらいだがより便利になった」38%で、コストダウンできた比率の方が高くなっています。
具体的な変化としては、「時間・場所を問わず受講可能になった」「受講率が上がった」「職員の意欲・労働生産性が上がった」 「運営管理を効率化できた」「社内連携が取りやすくなった」などが挙げられ、多くの企業団体において研修のオンライン化が大きな成果を上げている様子がうかがえます。
アンケートでは具体的なオンライン研修の実施状況や、オンライン研修を導入する上での課題も明らかとなっており、さまざまな側面から医療・福祉業界におけるオンライン研修の現状と今後をまとめた報告書となっています。
▲オンライン研修の実施状況
▲オンライン研修の実施にあたり導入した機能
▲オンライン研修の実施にあたり導入した機能
【本調査結果のサマリ】
医療・福祉業界におけるオンライン研修の実施状況
- オンライン研修を導入している企業・団体では「研修をほぼオンライン化」 「対面とオンライン研修を併用」があわせて77%。
- オンライン化のきっかけは「コロナ禍で対面研修が実施できなくなった」90%。
- 業務用パソコンでの受講が73%と最多だが、個人のパソコン・スマホでの受講もそれぞれ4割程度。時間・場所・状況に応じて複数の端末を使い分け、フレシキブルに研修を受けている様子がうかがえる。
- オンライン研修では主に「ライブ配信講義」「オンデマンド動画」「スライド教材」が利用されている。
オンライン研修の導入に関して
- オンライン研修の実施のために導入した機能はeラーニングの3大機能である「受講」「教材制作」「受講履歴管理」。そのほか「動画配信機能」もニーズが高い。
- 「ネット環境整備」「オンライン機材導入」「システム選定」「教材準備」などの導入準備が大変だったとい意見が非常に多い。これはそのままオンライン研修の課題にもつながっている。
オンライン研修の成果と課題・今後の展望
- 83%がコストを抑えながら利便性向上を実現。
- 最大の成果は「時間・場所を問わず受講可能になった」「受講率が上がった」。
- 上記成果以外にも「職員の意欲・労働生産性が上がった」 「運営管理を効率化できた」「社内連携が取りやすくなった」など、多くのメリットを享受している。
- 課題は「準備の手間・時間」「さらなる質の向上」「ネット環境」など。
- オンライン研修の拡充のほか、「講座や研修の販売(EC)機能」「自動で研修内容をまとめてくれる機能」「運営も簡素化できるシステム」といった新たな機能・サービスが求められている。
アンケート調査概要
調査目的 | 医療・福祉業界のオンライン研修の実施状況や成果、課題を確認すると共に、 今後の取り組みの方向性を探る |
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調査期間 | 2023年4月13日~4月14日 |
調査方法 | アンケート専門サイトを用いたWebアンケート調査 |
調査対象 | 医療・福祉系企業・団体のオンライン研修の運営担当者100名 |
有効回答 | 100 |