JDU (Japan Digital University) は、2020年にウズベキスタンに設立された正規大学です。この度、信頼性の高いオープンバッジ3.0に対応したデジタルバッジ発行サービスの導入により、デジタルバッジによる卒業証明書の発行を実現いたしました。今後は、学生のあらゆる学習成果や努力の過程をデジタルバッジで証明する取り組みが本格始動します。
本インタビューでは、これからの大学教育価値を高めるために重要な要素になるデジタルバッジの活用戦略についてお聞きしました。

副学長 渡邊庸子
お客様のニーズ
- デジタルバッジによる卒業証明書を発行したい
- デジタルバッジを活用して大学教育運営の質を高めたい
導入サービス
導入後の成果
- デジタルバッジによる卒業証明書を発行
- 国際的なビジネス特化型ソーシャルプラットフォーム「LinkedIn(※)」への公開により、学生の幅広い就職活動を支援
- Skill+はバッジ発行数やユーザー数に制限がないため、バッジの種類や発行数を増やすことで学生1人ひとりの個性や才能を最大限に引き出す設計が可能
- 今後は卒業証明だけでなく、授業や課外活動、学内資格に対応したデジタルバッジ発行により教育の質向上を目指す
※LinkedIn(リンクトイン)……世界200カ国以上で約9億3000万人が利用する、ビジネス特化型のソーシャルプラットフォーム
高度IT人材を育成!日本の大学も参画するJDUとは
最初に、JDUのご紹介をお願いいたします。
Japan Digital University(以下、JDU)は2020年にウズベキスタン共和国で設置された正規の私立大学です。ウズベキスタンで教育を受けながら、日本の複数の提携大学の教育プログラムをオンライン受講することで、日本とウズベキスタン両国の学位を取得することが可能です。卒業後は高度IT人材として日本の企業への就職を目指す学生がたくさん入学しています。
学生数はどのくらいですか?
645名の学生が在籍しています(2025年2月現在)。今回、設立以来初の卒業生を送り出すことになりました。卒業生の中にはすでに日本のIT企業で働き始めた人もいますし、日本での就職を目指してビザの手続き中の人もいます。また、たくさんの学生が短期・長期インターン制度を活用し、日本の企業で実践経験を積んでいます。
JDUではどのような教育システムを提供されていますか?
入学後最初の半年間は日本語の集中学習を行い、その後専門分野の授業がスタートします。教育手法としては、eラーニングで事前学習し、授業ではアウトプットに重点を置く反転学習を採用しています。遠隔授業や独自の試験システムなど、テクノロジーを積極的に活用した教育スタイル、さらに就業演習(コワーク)で実践的な学びができる点も特長です。
「LinkedIn」への公開で学生のグローバルな就職活動を支援
デジタルバッジを導入することになった背景をお聞かせください。
JDUは、その名が示す通り「デジタル人材の育成」を目的としています。また、設立当初から、日本の提携大学の授業をウズベキスタンにいながらオンラインで受講できる仕組みを提供するなど、デジタルやテクノロジーを活用した教育の実現にも注力してきました。
デジタルバッジはウズベキスタンの大学ではあまり導入例がない新しい取り組みです。JDUはウズベキスタンにおける最先端の大学として、教育の質をさらに高め、ウズベキスタンの教育全体がデジタルの力で発展していくことを目指し、デジタルバッジの導入を決めました。
デジタルバッジ発行サービスとして弊社の『KnowledgeDeliverSkill+』を採用された決め手は何でしたか?
Skill+デジタルバッジ発行サービスで発行されたデジタルバッジは「LinkedIn」への公開が可能であり、学生の幅広い就職活動に役立つ点が魅力的なポイントでした。LinkedInはビジネス特化型のソーシャルプラットフォームとして、世界中で活用されていますが、ウズベキスタンでもLinkedInを使っている学生が多いため、Skill+デジタルバッジ発行サービスで発行されたデジタルバッジをLinkedInに紐付けることができるというのは、とても魅力的でした。
また、JDUでは反転学習のプラットフォームとして、以前からデジタル・ナレッジ社のLMS『KnowledgeDeliver』を導入しています。Skill+デジタルバッジ発行サービスはこのシステムとの親和性が高く、導入がしやすかった点も採用の決め手です。
実際のデジタルバッジ発行状況を教えてください。
今回、本学として初となる卒業生7名への卒業証明書をデジタルバッジで発行しました。在籍している約640名の学生全員がこのデジタルバッジの対象であり、卒業と同時に順次デジタルバッジを発行していく予定です。
デジタルバッジを取得した学生の反応はいかがですか?
早速LinkedInに紐付けて、大学を卒業した証を公開していました。やはりデジタルバッジがあることで、真にこの大学を卒業したという正規性を企業や社会に広く周知できますし、自分の経歴としてデジタル上でスムーズに活用できる点が学生に評価されるのではないかと思います。

卒業生のスマホ画面の表示
導入から現在に至るまで、弊社担当者の対応はいかがでしたか。
卒業証明をバッジ化して学生に提供するという表面的な部分だけではなく、“今後デジタルバッジを大学でいかに設計し活用していくべきか”という戦略的視点で多くのアドバイスをいただきました。システムの使い方もわかりやすく説明してくださり、導入がとてもスムーズでした。
これからの大学教育運営の鍵となるデジタルバッジ活用戦略
改めて、デジタルバッジのメリットはどんなところにありますか?
学生にとっては、自身の学習成果を可視化できるメリットが大きいと思います。日々の努力や成長が目に見える形で示されることで達成感や自信、学習意欲向上につながりますし、就職活動でも大きなアピールとなります。また、ウズベキスタンでは教育熱心な保護者が多いものの、大学での子供の活動を把握しづらいという課題があります。デジタルバッジによって子供の成長を把握できれば安心感につながりますし、教育への投資の意義をより深く理解いただけるのではないかと思います。
一方、大学にとっても、デジタルバッジは教育の正規性を可視化し、認知度向上や企業との連携強化につながる可能性を秘めています。バッジ制度を現行の教育システムに組み込むことで、学生の学習意欲を高め、より質の高い教育を提供することにもつながります。デジタルバッジは大学全体の価値を高める一つの要素として活用していくことができるのではないかと考えます。
今後のデジタルバッジ活用戦略をお聞かせください。
JDUでは、デジタルバッジを単なる資格証明としてではなく、学生のキャリア支援に直結する戦略的なツールとして活用していきます。今後は、卒業証明書に留まらず、授業や課外活動、学内資格など、学生のあらゆる活動や努力の過程も評価できるデジタルバッジの発行を計画し、全学生にそれらのデジタルバッジを発行することで、就職活動等を進めやすい状況を作っていきます。
また、JDUでは学生のポートフォリオを独自に作成しており、企業が適した人材を探せるツールになっています。このポートフォリオにデジタルバッジを搭載することで、学生が持つ知識やスキルをオーガナイズされた形で 証明したいと考えています。今後、デジタル・ナレッジ社に技術的なアドバイスを頂きながら、一緒にシステム設計を進めていく予定です。
Skill+デジタルバッジ発行サービスはバッジ発行数やユーザー数に制限がないため、バッジの種類や発行数を増やすことで、学生1人ひとりの個性や才能を可視化させる設計が可能です。大学選びにも良い影響を与えるような、そんな魅力的なバッジ制度を構築していければと思います。
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ありがとうございます。最後に今後の抱負をお聞かせください。
JDUはこれまで教育基盤の整備に注力してきましたが、今後は先進的な教育を提供する最先端の大学として、教育価値を高めるフェーズに入ります。デジタルバッジを単なる技術ではなく、大学教育の質を高め、学生の未来を拓くための重要なツールと捉え、その活用範囲を広げることで社会への貢献を目指します。
ご利用いただいた製品・サービス
お客様のサイト
お客様情報
名称 | Japan Digital University(JDU) |
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創業 | 2020年12月 |
所在地 | ウズベキスタン タシュケント |