今年の教育ITソリューションEXPO、EDIXも無事終わり、多くの方に弊社ブースをご訪問いただきました。また最終日には無料公開セミナーで私が登壇させていただき、あいにくの満席で当日受付ぶんを泣く泣くお断りする方もいらっしゃり、大変申し訳ありませんでした。
EDIXでは弊社のこれまでのサービスや新製品だけでなく、まだ生煮えだけれど皆さんにお見せしたい! というものもいくつか展示しておりました。
その中で今回紹介するのが「AI英会話教材オーサリングツール」です。
紹介の前に、日本人の英語への向き合い方について・・・
日本人って、英語を喋るのって苦手ですよね。それも人前で、さらにネイティブの人と会話するのは恥ずかしくってなかなかハードルが高いものです。
「聞く」「話す」「読む」「書く」の「英語4技能」の重要性が増す中、この「話す」というのをきっちりと習得する必要がありますが、「恥ずかしさハードル」だけでなく、コスト面で言っても話した内容をネイティブやそれに準ずる方が判断するのはコストがかかるのであまり現実的ではありません。
この課題をなんとかできないか? と考えて産み出されたのが、今回紹介する「AI英会話教材オーサリングツール」です。
上記がサンプル製品の受講者側の画面スナップなのですが、文章の下の再生ボタンを押すと、英文が再生されます。ここでは動かせないのが残念ですが、再生するとかなり滑らかな英文が再生されます。これは吹き込んでいるのではなく英文をマシンが読み上げています。試しに弊社のアメリカ人スタッフに聞いてもらうと、これがマシンによるものとは信じられないくらいのクオリティだそうです。
そして、ここからがAIっぽい部分なのですが、下の「開始」ボタンを押してマイクに向かって発話すると、その音声が上記テキストボックスに入力されます。上の例は実際に私が先ほど吹き込んでみたものです。”They can learn English and other languages.”と、ちゃんと認識していますね。
そして「判定」ボタンを押すと、Semantic(意味)とSyntactic(文法)の合致度合いをパーセントで表示してくれます。
つまり、音声を聞き取り、それに対して発話すると、それが正しいかどうかを判定してくれるサービスというわけです。
(なお仕様は現在のプロトタイプ版の動きであり、商品化する際には色々と変更されると思います)
また、この試作品が「AI英会話教材オーサリングツール」と銘打ってるのは、単なる再生プレイヤーではなく、教材を作成できるということによります。問題文に加え複数の様々なパターンの模範解答を入れておく事で、英語の教育知識を持たれた方が簡単にこのような教材を文字入力だけで作成できるのです。AIを活用した英会話コンテンツを作るのではなく、そのコンテンツを誰もが作成できるオーサリングツールを作ろうというわけです。
ちなみに、このシステム、裏側ではIBMのWatsonを使っており、マシンが読み上げる質問や設問の英文、それに対する模範解答などを入れておく事で、これら機能を実現しています。「コグニティブ」(認知)とIBMさんは言ってますが、AIを活用した教育への適用の例の一つと言えるでしょう。
より機能を作り込み、インタフェイスを洗練化し、実サービスに耐えるクオリティを出そうと調整しており、年内にはリリースしようと目論んでます。
このサービスにご興味がある方、是非お問い合わせください。色々と実証実験を重ねたり、使い勝手を調整する必要がありますので、英語教育をおやりになっている学校さん、企業さんなどの協力もいただきたいと思っております。そこで、当サービスの共同研究・商品化パートナー募集しております。ご興味のある方はぜひお問い合わせくださいませ。
このAI技術、弊社ではこれとは違った使い方も進めていたりするのですが、それはまたの機会でご紹介いたします。