11月も月末になったとはいえ、今日の東京はまだ暖かかったりするのですが、それでもようやく晩秋そして初冬の気配が漂ってきました。通勤途中に銀杏並木があるのですが、もうすっかり黄色く色づいております。そして街はクリスマスムードに溢れ、夜になるとまばゆいイルミネーションが街を彩っています。クリスマス、お正月と、これから一年で最も華やぐ季節になってきました。
一方弊社は11月が期末なので、慌ただしい日々を送っており、毎年のことですが、いつもとは少し違う月末を過ごしております。
さて、本日ご紹介したいのはデジタルバッジの活用、ぜひ皆さんでも試してみてくださいというご案内の一環で、弊社のデジタルバッジのウォレット:Skill+の使い方として、他社サービスなどで発行されたオープンバッジをどのようにSkill+に取り込むかをご紹介します。
デジタルバッジやオープンバッジってよく耳にするけど、実際にどういうものかを試してみたいという方、すでにオープンバッジを持っているけど、そのサービス以外でどのように使うのか試してみたいという方は是非お試しください。もちろん無料でお使いいただけますよ。
目次
“KnowledgeDeliver Skill+”について
KnowledgeDeliver Skill+(通称”Skill+)は、現在主流のOpen Badge 2.0と、よりセキュアな次世代の規格:Open Badge 3.0の2つのオープンバッジに対応したデジタルバッジのサービスです。
オープンバッジは標準規格であり、弊社はもちろん、他サービスでも発行されますが、こうやって様々なサービスやプラットフォームで発行されたオープンバッジは相互運用ができるため、Skill+に一箇所にまとめて収集・管理するウォレットとしてご利用いただくことができます。
なお、ここからは有償にはなりますが、Skill+を組織でご導入いただいた場合、管理機能を使うとバッジの取得状況から人を抽出し、メール送信やCSVファイルへエクスポートすることができます。部門階層を持つこともできるので、ある部門の特定のスキルを持っている人を探したりと、タレントマネジメント的にもご利用いただくこともできます。
さらに、管理者機能では、バッジを受領するだけでなく、バッジを定義し発行をすることもできます。組織内に必要なスキルやリテラシーをオリジナルのバッジとしてご自身で作成することができるのです。社内や組織内の独自ノウハウのスキルの棚卸しに便利です。
バッジのデザインや名称、概要、有効期限などを入力して発行します。
こうして発行されたバッジを「無条件発行型」として個人を指定して割り当てることもできますが、「承認発行型」と言って、ユーザがそのスキルを有していると自ら判断して申請をし、管理者が承認することで発行できるように設定することもできます。
その組織内でスキルをバッジとして定義し、そのバッジを取得するための条件を入力します。チェックリストによる確認だけでなく、知識を問うようなテスト(択一式、複数選択式、自由記述式)を行うこともできますし、添付ファイルを送ってもらい資格証などのエビデンスを送付してもらうこともできます。
そのバッジを取得したいユーザはそのバッジの取得条件を入力して申請します。管理者が確認して適切だと判断し承認するとバッジが発行されます。こうして組織内のユーザの方々のスキルを棚卸しすることもできます。
ちょっと説明が長くなりましたが、Skill+にはユーザとしては無料でウォレットを使って、様々なオープンバッジを収集でき、有償の管理者機能を使うと組織内でより便利にバッジを活用できるということがお分かりいただけましたでしょうか。
今回の記事では前者、「無料でSkill+のウォレットを使って様々なオープンバッジを収集してみよう」というのを紹介します。
例えば、前回の記事でも紹介しましたが、私も様々なサービスのバッジをSkill+で収集しています。こんな具合に。
これをやってみましょう。
※以下、この記事を書いている2024年11月28日現在の画面であり、各サービスによっては画面が改定されている可能性もあります。
オープンバッジをダウンロードしよう(Credly)
まずは人気のあるプラットフォームであるCredlyを見てみましょうか。
Credlyは出版大手のピアソン社が運営しており、メジャーどころの教育のオープンバッジを受け持っているというイメージがあります。先のブログで紹介したウールマークさんもCredlyで発行されます。
Credlyの私のウォレットはこんな感じです。2つしか取ってませんが・・・
ここからダウンロードしたいバッジ、例えば左のIBMのAgile Explorerのバッジをクリックします。
するとこんな画面が表示されます。バッジの概要ページですね。
右上の”Share”ボタンをクリックしてください。
すると、バッジをシェアする機能が表示されます。
今回はバッジのイメージをダウンロードするので、”Download Badge Image”をクリックしてください。
するとダウンロードのための画面がポップアップされます。
Open Badgeのバージョンとして2.0と3.0が選べたり、イメージサイズも拡大縮小できるようです。いろいろ試してみたい方は様々な条件でお試しください。ここではそのまま”Download Image”をクリックいただくだけでも結構です。そうするとオープンバッジがダウンロードされます。
こんな感じで、ご自身のパソコンのダウンロードフォルダに格納されます。(私はMacなので、Macの画面ですが、Windowsでも同様にダウンロードされているかと思います)
ご覧になればお分かりですが、このオープンバッジは一般的な画像データPNG形式に格納されています。この例ではPNGですがsvg形式のバッジも存在します。ですから、これをダブルクリックして開くと、普通の画像データとしてオープンバッジのデザインがご覧いただけるかと思います。
(なお、オープンバッジは他にもURLで情報を渡す方法やJSONファイルで渡す方法などもあります。URLで渡すタイプについてはBadgrのセクションで説明します)
この画像データにJSON-LD形式で記述されたメタデータが埋め込まれており、そこにバッジの所有者や発行者情報などが記載されています。ただ、一般的な見た目としては普通の画像ファイルと全く一緒です。
こうしてダウンロードされたバッジ(私の上記の例ではagile-explorer.png)を共有したいサービス(今回の例ではSkill+)に登録すればいいわけです。
オープンバッジをダウンロードしよう(Badgr)
次にBadgrのバッジも入手してみましょう。BadgrもCredlyと並びメジャーなバッジのプラットフォームです。
弊社はそうなのですが、おそらくバッジ関連の商品を開発している会社さんにとって、このBadgrはテスト環境としてうってつけで、バッジの中のメタデータも確認できるので(開発者としては)結構便利です。
さて、Badgrの画面を見てみましょう。
このようにバックパックと呼ばれる領域に取得したバッジが格納されています。左の2つは弊社のバッジを登録してみたものですが、一番右がBadgrで取得したバッジです。このバッジを入手するには右下の”Share”をクリックしてください。すると、下記のようなポップアップが表示されます。
Badgrは先のCredlyと違ってオープンバッジをPNGなどの画像データでやりとりするのではなく、リンクのURL情報でやり取りをします。”Copy”ボタンをクリックすると、そのURLがパソコンのクリップボードにコピーされます。このURL情報を共有したいサービス(今回の例ではSkill+)に貼り付けて登録することになります。
オープンバッジをダウンロードしよう(LecoS)
最後にLecoSのバッジを入手してみましょう。LecoSは日本のネットラーニングさんグループが運営されております。
ではLecoSのバッジリストを見てみましょう。
上記の例では左側のTOKYOスマホサポーターというのがLecoSで発行されたバッジです。ちなみに右のバッジは弊社のSkill+で発行したバッジを登録してみました。
では左のバッジをダウンロードするので、左をクリックしてみましょう。バッジの詳細画面が表示されます。
右上の”Download”ボタンをクリックすると、ボタンの下にメニューが表示されます。今回はバッジの画像ファイルで共有するので、”Image”をクリックしてください。すると、下記のようなポップアップが表示されます。
右下の”Download”ボタンをクリックするとバッジのファイルがダウンロードされます。冒頭のCredlyと同じく、PNG形式の画像ファイルとしてダウンロードフォルダに格納されます。
ちなみにLecoSはPNGのダウンロード以外にも”Share”を押すとURLもコピーできますし、JSON形式のファイルとしてもダウンロードすることができます。
では、Skill+に登録してみましょう(まずはアカウントの作成から)
こうやってダウンロードしたりコピーしたオープンバッジをSkill+に登録してみましょう。こちらのリンクからカウントを作成いただけます。まずはクリックしてみてください。
すると下記のような登録画面が表示されます。
こちらにお名前とメールアドレスを入力いただき「申込」ボタンをクリックしてください。
記入いただいたメールアドレス宛に下記のメールが届きます。届きましたら「本登録はこちら」のURLをクリックしてください。
あとはよくあるサイトの登録と同じですが念の為。
ログインパスワードを決めていただき入力し利用規約・プライバシーポリシーを読んで同意にチェックを入れていただき「登録する」をクリックください。
これでSkill+への登録は終了です。
念の為、skill+にログインしてみてください。
まだバッジが何もない状態ですので、上記のようにブランクのページになります。「メニュー」からプロフィール変更でご自身の写真やイラストを入れてみるのも良いでしょう。
では次に、先に発行した各サービスのオープンバッジを読み込んでみましょう。
では、Skill+に登録してみましょう(バッジの登録)
さて、CredlyやBadgr、LecoSのバッジをSkill+に登録してみましょう。バッジを登録するには上部メニュから「バッジを登録」をクリックしてください。
すると下記のような登録画面が表示されます。
まずはCredlyやLecoSでダウンロードしたPNGファイルを登録してみましょう。PNG/SVGとURL/JSONの2つが選択できるようになっておりデフォルトでPNG/SVGが選択されていますが、念のためご確認ください。
「ファイルを選択」を押して、先ほどダウンロードしたファイルを選択して選んでいただき「バッジを登録」ボタンを押すと、バッジの検証を行い、無事に完了すると、バッジがSkill+に登録されます。
では、次にBadgrなどのURL形式でバッジを登録する方法を見ていきましょう。
先ほどの画面、「バッジを登録」するをクリックした直後は「PNG/SVG」が選択されていますが、今度はURLで登録するので、「URL/JSON」を選択します。
すると、「URL/JSONを入力して登録します。」の下部にテキストボックスがあるので、ここに登録したいバッジのURL、先ほどのBadgrでコピーしたような内容をこちらにペーストしていただきます。その上で「バッジを登録」をクリックすると、バッジの検証を行い、無事に完了すると、バッジがSkill+に登録されます。
ちょっと発展:複数のメールアドレスでオープンバッジを取得したとき
ところで、Open Badge 2.0ではバッジの本人確認はメールアドレスで行なっています。ウォレットとして登録してあるメールアドレスとオープンバッジに埋め込まれたメールアドレスが一致しないと別人のバッジと見做されるのですが、例えば仕事とプライベート、それぞれ異なるメールアドレスでオープンバッジを取得した際に、それをそのまま1つのウォレットに入れることができません。
そこで、Skill+では、ウォレットに複数のアドレスを登録できるようにしてあります。こうすることで複数のアドレス(下図の例でいうとa@aaa.comとa@bbb.jpという2つのアドレス)をウォレットに登録しておくことで、どちらのアドレスのオープンバッジも登録できるのです。
これをSkill+で設定するには、まず利用するアドレスすべてのアカウントをSkill+で作成してください。上図でいうと、a@aaa.comとa@bbb.jpの2つのSkill+のアカウントを作成するイメージです。
まずはメインにしたいアドレスのアカウントでSkill+にログインしてください。
ちょっと説明を省き言葉で説明しますが、ログイン後、画面上部右の「メニュー」をクリックください。
さらに「プロフィール」をクリックしてください。
画面右下の「アカウント管理」をクリックしてください。そうすると下記のようなアカウント管理画面が表示されます。
この画面の下の方に「アカウントの統合」という機能があります。統合したいSkill+の情報、この場合では”a@bbb.jp”になりますが、こちらのSkill+アカウントのメールアドレスとパスワードを入力いただき「統合」ボタンを押してください。
この作業を行うことでウォレットに複数のメールアドレスが与えられ、複数のメールアドレスのオープンバッジを1つのウォレットで取り扱うことができます。
試してわかるオープンバッジの相互運用性
以上、他のサービスからオープンバッジを取得してSkill+に登録する方法を説明しました。文章で説明するとちょっと大変な作業に見えますが、やってみると案外シンプルだと思います。
オープンバッジはその名の通り、オープン性のあるバッジ、発行されたサービスに縛られることなく、様々なサービスやプラットフォームに簡単に持っていって利用できるのが最大の魅力の一つです。Skill+もそうですが、他社のサービスでも、バッジを取り出すだけでなく、様々なSNSで共有する機能も搭載しています。せっかく取得したオープンバッジですから、是非様々にご活用ください。
今回はCredly、Badgr、LecoSといった他のサービスのオープンバッジをSkill+に載せるという話をしましたが、もちろん逆(Skill+のオープンバッジを他社のサービスに載せる)もできます。そういうオープンバッジの相互運用性を是非ご自身の手でも確認してみると、デジタルバッジのことがもっと理解できると思います。
おまけ
実は今月初旬に口の中に出来物ができ、これが二週間ほど経っても一向に治らないので、ちょっと不安に感じて耳鼻咽喉科を受診しました。診断結果は粘液嚢胞というもので、唇の中を流れる唾液腺が詰まったりして行き場を失った唾液が唇の皮膚を押し出しちゃって膨らむようなのです。
原因がわかってホッとしましたが、ここしばらくトランペットをお休みにしていました。そうすると時間を持て余しウズウズしちゃうので、家にあったフルートを取り出して吹いています。高校の頃ちょっとフルートに興味があって安い楽器を買ったのですが、教則本を読んだだけで特に習ったことはありませんし、それほど熱心に練習してきたわけではありません。それにもう何年も触ってもいないのですが、久しぶりに取り出して吹いてみました。
フルートに合う音楽ということでボサノヴァっぽいのがいいんじゃないかと吹いたのがManhã de Carnaval、邦題は「カーニバルの朝」です。
トランペットとは全く違う演奏法で、なかなか自由が利かないのですが、まあそれはそれで楽しんで吹いています。
なお、粘液嚢胞は自然治癒しづらいらしく、簡単な手術が推奨されるそうです。ひえええ。