(番外編)紙教材の効率的な学習方法の案【ジユウジ式学習法】

By | 2014年7月29日

皆さん、こんにちは。ヒゲです。

7月も最終週、今週の金曜日からはもう8月です。
子どもたちは長い長い夏休みを満喫していることでしょう。
うちの長女も今年小学生になり、人生初の夏休みを迎えております。
夏休みといっても我が家は共働きのため、学校に行く時間と同じ時間に起床してお支度して学童に行っているので、あまり夏休み感はないのがお気の毒ですが、それでもお祭りだイベントだと楽しく過ごしているようです。
先日、丸善丸の内本店に本を買いに行ったとき、世界の鉱物・化石・パワーストーン展というのをやっていました。子どもと一緒に化石コーナーを眺めていたのですが、これが結構面白くて、魚やサメの牙やウミユリの化石、虫が封じ込まれた琥珀や挙げ句の果てには恐竜のウンチの化石までありました。
そんな中、The 化石といえばコレ、アンモナイト。大きいのから小さいのまでいろいろあって、しかも思ったほど高くないのです。子どもに説明していると興味を持ったようで、一つ欲しい! となりました。
それで、アンモナイトと真鍮のブラシがセットになったものを購入しました。たしか¥2,000ぐらい。結構安いのです。
アンモナイト
こんな感じの小ぶりのアンモナイトの化石です。ドイツのニュルンベルク近郊で採掘された化石だそうです。(ワーグナーのマイスタージンガーで有名な町ですね)
ジュラシックパークでおなじみ、ジュラ紀に生きたアンモナイトだそうです。1億4450万年 ? 1億9960万年ほど昔に生きた証。なかなかロマンがあるじゃあないですか。

ぱっとみ、いかにも化石じゃないですか。The 化石。これを真鍮のブラシでゴシゴシ擦るのです。

アンモナイト磨き
軍手をはめて、粉が飛び散るのでマスクをして屋外で磨いていきます。いままで石だったところにだんだんと光沢が現れ、2、30分も磨くと全体が銀色に輝きます。
アンモナイト(真鍮)
こちらが完成図です。
仕上げの細かいところは私がやりましたが、他の大部分は七歳児でも磨けました。
どうしてこのようにピカピカになるのか・・・真鍮ブラシでごしごし磨くと真鍮の成分が化石にうつってこのようになるらしいのです。意図したものなのか、たまたま真鍮ブラシで擦った人が発見したのかわかりませんが、うまいことできてます。
ちなみにアンモナイトはその見た目から巻貝と思われがちですが、巻貝ではありません。
オウムガイに近いのかなぁと思ってましたが、係の人に訊くとそうでもないらしく、今生きている生き物でいうとイカに最も近いそうです。へぇー
さて、今回の話題は、そんな夏休みにうってつけ?? 紙教材の効率的な学習方法について。事前にお断りしておくと、eラーニングとは全く関係ありません(笑)
私が中学の頃に考えだした方法でして、幾人かの知り合いに教えたところなかなか好評だったので、共有いたします。
小学生でも中高でも、大学生でも社会人でも、誰でもOK、問題集や参考書など、紙教材で学習しようという方にお勧めする方法です。
方法の説明に入る前に紙教材について。
紙教材はいつでもどこでもぱっと開けて勉強できるのはいいですよね。そういう手軽さやランダムアクセスの容易さはありますし、2014年の現時点では書き込んだり汚したりする感覚がまだデジタルではなし得ないものがあります。さらに小さい子どもにとっては鉛筆で書くということも大事な学びのひとつですし、書くことによって覚えるということもあるのでしょう。
ただ、紙教材には進捗を表すバーグラフはありあませんし、達成度が分かりにくいというのがあります。
学習が終わったらシールを貼る、という幼児向け教材はありますが、ぱらぱらめくらないと分からず、全体を俯瞰するには向いてません。個別ページの達成感はシールで与えられるものの、全体をやり抜くモチベーションにはつながりにくいのです。
気の利いた教材だと目次にシールを貼ったり完了日を記入したりするのがあります。これだと俯瞰して把握するという問題はある程度クリアします。ただ、終わってないところの該当ページ番号を目次で調べて、その箇所をぱらぱら捲るのが結構面倒だったりします。まあ悪くはないんですけど。
さらに勉強の効率の話、勉強時間は割いているけど成績が伸びない・・・ そういう人の中には「自分の得意なところばかりをやっている」というケースもあります。
楽器の練習でも得意な曲ばかり演奏してスケールの練習などの基礎学習や新たな課題曲の練習をしないケース(これ、もろワタシです)があって、そういう人は、当然ながら伸びません。
得意なところだけをやることは勉強ではなくて余暇です。
自分の得意でないところ、まだやったことのないところを意識的に勉強する
必要があります。

そこで、ジユウジ式学習法(笑)の登場です。
問題集なり参考書なり、紙教材を買ってきますよね。さあやろう、という前に、一手間加えるのです。
用意するのは下記のものだけです。
【事前準備】
      • 紙教材(問題集や参考書など、なんでもOKです)
      • 鉛筆(2Bなどの濃い鉛筆がおすすめ)
      • 定規(長さを測るのと直線を引くのに使います)
【学習中】
      • はさみ(ページの耳をカットします)
さて、学習の前に事前に準備をします。
本の角のところ、小口と天というらしいのですが(詳しくはこちら参照)、頂点から2cmぐらいのところを測ってそこに線を引きます。
図示すると下記のような感じです。
ジユウジ式学習法
この2本の線、各ページから2つの点がくっきり見える必要があるので、鉛筆などで何度も何度も濃く引いてください。「小口」のほうは本をずらしたりして比較的引きやすいのですが、「天」に線を引くのは結構大変ですが、そこはまあ頑張って引いてみてください。
ちなみに2cmというのはとくに決まりは無いので、ご自身で長さは決めて頂いて結構です。別に測らなくてもこのくらいでいいや、という適当なところでも構いません。
さて、これで準備ができました。
じゃあ実際の勉強を始めましょう。
おっと、ジユウジ式学習法には1つだけルールがあります。
そのルールは・・・
    • 該当ページの両面の学習が全て完了したら、そのページの耳をはさみで切る。
ということです。
図示すると下記のような感じです。
ジユウジ式学習法
このように、学習が終わったページの耳、直角二等辺三角形の形ではさみでちょきっと切るわけです。
たったこれだけ。
ちなみに下記はうちの娘にこの方法を教えて実践中の写真です。
紙教材の勉強法
イメージわかりますでしょうか?
この方法のメリットは、
    • 本を閉じて眺めるだけで、どの部分が終わっていてどの部分が残っているかがすぐに分かる。
    • (特に参考書の場合)もう分かり切った無駄なページを何度もやることはなくなり、自分がまだやっていない箇所、苦手な箇所だけを抽出して学習できる。時間の節約になる。
    • 次にどのページをやればいいか、手探りですぐにアクセスできる。
    • 各ページを終わらせてはさみでカットすると、なんか楽しい。
    • まだカットされていないページが残っていると気持ち悪くなり、全部カットしたくなる。一冊やり通すモチベーションにつながる。

というあたりかと思います。

一見単純な方法に思えますが、それなりにモチベーションを喚起し効率化にも貢献でき、自身の苦手なところを抽出するのにも役立ちます。よろしければ参考になさってください。
このジユウジ式学習法、ちょっと応用を利かせることもできます。
たとえば参考書などの場合、一度読んで理解したと思っても、本当に理解できてるかどうか怪しいことありますよね。そういうときには、一旦終わったぞということで該当ページの耳の部分に印をつけておきカットしないでおきます。印は鉛筆で「◯」を付けてもいいですし、マーカーで塗ってもよろしいです。
再度復習するとき、理解できたと思ったらそのページの耳をチェック、もし耳に「◯」があれば、はじめてカットするのです。こうすると2回見返すことができます。
さらに応用すると、印を工夫し「◯」ではなく「正」の字を書くという手もあります。1度読んでわかったら「一」を書き込み、2度3度4度と繰り返し、5度目ではじめて「正」の字になり、6度目で耳をカットするということも可能です。
もうひとつ、賢明な方はお気づきでしょうが、この本の耳、上下に二カ所ありますよね。つまり、このジユウジ式学習法、同じことが下の部分でもう一回できるのです。
たとえば半年前にやり通した本をもう一度復習しようというとき、下の部分にマークをつけてもう一度ジユウジ式学習法をやればいいわけです。一度やったものなので、復習にはさほど時間がかからないでしょう。どんどんハサミでカットできるでしょう。
ただ少しでも分からない箇所や怪しいところがあれば、そこの耳は残しておいて徹底的に復習しましょう。
そうすることで知識はより定着し、弱点補強も効率的に行えるかと思います。
というわけで、eラーニングには全く関係のない、紙教材での学習法のご紹介でした。
よろしければご自身やお子様で試してみてください。