12月に入り、グッと寒い日が続いてます。今年は秋がほとんどなく、暑さから寒さへスイッチがパチッとわずか数日の間で切り替わったような感覚があります。四季から春と夏が無くなり二季になるんじゃないか?と真剣に心配したりします。「春はあけぼの」と日本の四季を奏でる枕草子に、近い将来「※昔は春と秋という季節があり・・・」と注釈が入らないことを祈ります。
さて今回は、弊社がウズベキスタン共和国で展開する私立大学Japan Digital Universityの一期生が卒業したというニュースをお届けします。
Japan Digital Universityとは?
Japan Digital Universityは弊社の子会社Japan Digital University LLCが中央アジアのウズベキスタン共和国の首都、タシュケントで展開する私立の大学です。
ウズベキスタンは面積が日本の1.2倍ほどの国土、3,300万人ほどの人口です。日本と比べると1/3〜1/4ほどの人口ですが、若者の数が多く、出生数も2020年は84万人程度と日本の出生数とほぼ同程度の数になり、2024年現在では逆転しています。人口は日本の1/3-1/4なのに出生数が日本より多い・・・ これはなかなか凄いことだと思います。ただ高等教育の整備が遅れていて、日本の大学数が800校程度なのに対してウズベキスタンにはその1/10の80数校しかありません。そのため大学進学の意向はあっても入学できないという状態が発生しており、その解決の一助として弊社が現地に大学を設立しました。Japan Digital University、通称JDUです。
JDUは2020年に開学し現在600名の学生が在籍しております。
2023年6月に新キャンパスを開設した際の映像がありますので、大学の様子はこちらをご覧ください。
JDUの学生はウズベキスタンの大学に通ってキャンパスで学習を進めていますが、そこで学ぶ学習は日本の通信制大学さんのカリキュラムと教育に従ったもので、日本語の教材そのままで学んでいます。そのため入学してしばらくは日本語の学習が中心となります。そして日本語での授業についていける日本語力をマスターしてもらった後、インターネットによるオンデマンドの講義配信を中心に、日本から配信される授業を教室で視聴し、学習を進めていきます。日本の大学のカリキュラムだけでなくJDU独自のカリキュラムもこなす必要があるので、JDUの学生たちは、かなり勤勉に勉強をしている印象があります。
そうして日本の通信制大学の単位とウズベキスタンの単位を修得すると、いわゆるダブルディグリーという2つの大学卒業資格、日本とウズベキスタン両国の学位を得ることができるのです。そして卒業後は日本語力とITなどの専門スキルを得て日本企業に就業することを目指しています。
これまでウズベキスタンの学生が日本の大学に進学しようとすると、日本の大学に留学をするしか選択肢がなかった中、JDUに入学いただくことでウズベキスタンに居ながら様々な支援を受けつつ日本の大学の学びができるというのは金銭的にも気持ち的にもハードルが大きく下がり、一歩踏み出せる方が大勢いらっしゃるのだと思います。日本からしても、労働人口が減少する中、日本語と専門スキルを備えた若者が日本で就業することは社会的意義もあると自負しております。
1期生が卒業
そして、つい先日、1期生が無事に卒業されました。おめでとうございます!
1期生が無事に卒業にこぎつけたということは大学としてもとても喜ばしいことですし、卒業生の全員が来年から日本に就業し日本のIT企業で働くことになったのも大変嬉しいです。卒業された皆さんが夢を叶え、そしていつの日か日本とウズベキスタンの橋渡しとしてご活躍されることを期待しております。
1期生に続き2期生、3期生と、JDUからは日本語と専門スキルを獲得した若者が輩出されることでしょう。学生たちは日本での就業を希望しておりますが、どういう学生か見てみたい、よければ採用したいという方はぜひご連絡ください。
卒業証明書としてデジタルバッジを発行
JDUはeラーニングテクノロジー専門企業である弊社が運営する大学ですので、さまざまなITツールを使っています。例えば日本語のトレーニングにはAI による発話トレーニングツールトレパJが使われております。AI相手に日本語の発音や会話をチェックしてトレーニングできるもので、このトレパJの効果もあって、昨年開催された第31回ウズベキスタン日本語弁論大会にて上位1・2・3位をJDUの学生が独占しました。
このように、弊社としての取り組みやツールでJDUの学生の役に立つものはどんどん展開しております。その一つとして、この度、オープンバッジによる卒業証明書を発行しました。
現時点では紙の学位記も発行しており、並行してオープンバッジによる卒業証明書を追加で発行しております。これによりJDUの卒業生が大学での学びの成果をより簡単かつ安全に証明・可視化することができます。早速卒業生たちは自分たちのスマートフォンに取り込んでみたようです。今後、デジタルバッジをはじめとするオープンバッジが普及すると、このようなオープンバッジによる卒業証明書がスタンダードになり、改竄・なりすまし・偽造ができないオープンバッジのメリットとデジタルによる流通性から、紙では実現できない価値が創出されるのではと期待しております。
このオープンバッジ発行には弊社のSkill+を利用しております。前回のブログで紹介したように、ユーザの方々が各プラットフォームサービスで入手されたオープンバッジを管理するウォレットとして無料でお使いいただけるだけでなく、オープンバッジ2.0/3.0を発行したい教育事業者様、学校様、企業様、そしてオープンバッジを取り入れたサービスを展開なさりたい事業者様にもお役立ていだけるかと思います。
おまけ
気づけば12月も中旬になり、クリスマスまであと1週間と少しとなりました。街はクリスマスムードに包まれております。
口内炎(粘液嚢胞)のため、しばらくトランペット吹いてなかったのですが、ここ最近、再開しました。1ヶ月吹いてなかったので、かなり下手くそになっているのを実感しています。やれやれ。
曲はクリスマスらしくMy First Noel(牧人ひつじを)です。久しぶりのトランペットです。素敵なクリスマスをお過ごしください。