Author Archives: 吉田 自由児

About 吉田 自由児

ヒゲこと、株式会社デジタル・ナレッジ 代表取締役COOの吉田がお届けします。 弊社関連の情報だけでなく、eラーニング周辺の話題についても触れます。

今のeラーニングのコンテンツの主流は? 動画キテマス。

皆さん、こんにちは。ヒゲです。
台風8号、昨晩から今朝にかけて関東地方を通り去り温帯低気圧になったそうです。
発生当初は未曾有の大きさに戦々恐々としましたが、意外とあっさりと過ぎ去りました。

とはいえ沖縄(私の育った場所でもあります)は酷かったようで、Facebook上で友人らの被害(停電・水漏れ・車のガラス割れ)が報告されていました。台風慣れしている沖縄県民でさえ、今回の台風には肝を冷やしたようでした。

子どもの頃は台風というとろうそくとバッテリー式のラジオが必需品で、停電の中、ろうそくのあたりの回りに集まって、ラジオから聞こえる台風のニュースに耳をそばだてていたように思います。

今や明かりも情報も、スマホがあれば事足りちゃうわけで、そういう意味では台風の憧憬がまたひとつ消え去ったとも言えます。

閑話休題。

ここ1、2年ほど、動画収録・配信の月例セミナーを開催しております。
毎回それなりの人数の方にお集り頂く定番セミナーになりつつあるのですが、このセミナーでの反応を通して感じるのが「eラーニングのコンテンツと言えば動画」なのだな、ということです。

以前、少なくとも5、6年ほど前まではeラーニングのコンテンツといえばFlashも結構多くて、シナリオ・絵コンテから職人の入魂の作品、というようなコンテンツはあちこちで見かけたものです。

BtoCで販売するようなコンテンツはもちろん、企業内研修でも多くの社員に分かりやすく教育を届けるにはFlashのコンテンツは結構多くみかけました。

もうひとつあったのが動画+スライド形式。
たとえば下図のようなものです。

SeminarNowの例

先生の動画が小さく表示され、大きめのフレームにスライドが表示される形式です。
そして先生のしゃべりにあわせてスライドが切り替わったり、スライド内で指差しや書き込みなどのアニメーションが動いたりします。

企業内のセミナーを収録したり、学校や教育機関の授業をこの形式で収録することは、一時期スタンダードな方法でした。
この手のコンテンツで学習したことのある方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?

じゃあ最近どうか? といわれると、実はこの形式、激減しています。
動画一本のみ! というコンテンツが急増しています。イメージでいうと下記のような感じです。

動画コンテンツ例

いずれも被写体がヒゲなのはご勘弁いただくとして・・・・

どうして「動画のみ」というのが主流になりつつあるか?
私なりに考えるに下記のような理由があるように思います。

  • 先生や講師の方の身構えなさ ・・・ 動画+スライドですと、先生がカメラに向かって座り、手前のパソコンをぱちぱち操作しながら説明したりすることもあり結構面倒だと思われることが多いです。それに比べ、動画一本勝負!ですと、旧来の授業スタイルを崩すこと無く収録できちゃうので先生にとって慣れたスタイルで収録できるので障壁が少ないのでは?
  • 機材が安価/高品質に ・・・ ナントカカメラやナントカ電機に行くと、クオリティの高いカメラが安価に販売されています。撮影も楽で品質も高く、PCへの取り込みもスムーズに行えます。各企業や学校で自分たちで撮影するという内製化しやすくなってるのでは?
  • ブロードバンド ・・・ この言葉、もう死語に近いですよね。ブロードバンドというのがおこがましいぐらい、回線の速度は高まっています。128kbpsとかじゃなくて1Mbps程度の映像を配信しても受講者の多くは困らない環境になっています。そうすると小さい映像じゃなくて大きな映像が配信できるようになり、結果、コンテンツもそれに引きずられて映像一本が好まれるようになったのでは?
  • マルチデバイス対応 ・・・ 以前のeラーニングの多くはWindowsマシン+ Internet Explorerという組み合わせで受講していましたが、昨今はOSとしてはMacintoshが(こうして今私が使っているのもMacBook Airだったりしますが)、ブラウザとしてもChrome/Safari/Firefoxがシェアを伸ばし(特にChromeは伸びてますよね。今私がメインで使ってるのもChromeです)、他にもiPad/iPhone/Androidなど、まあ実に様々な環境があります。
    これら環境全てで閲覧できるコンテンツフォーマットはなにか? というと、多少の加工は必要になりますが、動画に落ち着くのです。そういうマルチデバイスの観点からも、動画コンテンツが好まれているのでは?
  • 視聴者側の慣れ ・・・ 5、6年前、PCや、ましてやスマートフォンなどのデバイスで長時間映像を見るという習慣は普及していませんでした。TVなら見るけど、パソコンで映像なんて見ないよ、という方は結構多かったように思います。それが、あれよあれよという間にYoutubeやUSTREAM、ニコニコ動画など、PCやスマホで動画を観る文化が広まり、全く抵抗を示さなくなっています。
    eラーニングのコンテンツも動画になるのは必然?

私の推測だと、このような受講者側・制作者側双方の複数の理由から、動画コンテンツが今広く使われているのでは? 

収録や制作に関しては弊社内にスタジオを併設しておりますし、制作スタッフも東京・西日本(大阪)に抱え、設計から撮影・編集・納品までを行っております。

システムでも、テロップやカットなどの動画の編集や配信ができるVideo+を提供しており、バックボーンもAkamaiという世界最大規模のコンテンツ配信ネットワークを利用しており、大規模配信に対応しております。

さらに、新フォーマット対応や倍速プレイヤ(半分の時間で動画を再生、それをスマホでも)など、様々な最新ソリューションも展開しております。

他にも教室講義を簡便にコンテンツするソリューションや事例なども数多く取り扱っております。

動画を活用したeラーニングをお考えの方は是非一度ご相談ください

スキマを、おせっかいに、ひたひたに浸す

皆さん、こんにちは。ヒゲです。

先日、社内で昨今の学習環境の傾向について話をしていました。そのときに私の考えを話してみたのですが、まあそうかもね、という受け止められ方でした。

せっかくの機会なので、私が今感じている学習環境についてちょっと触れてみたいと思います。まだかっちりと整理しているわけではないけど、今感じていることをつらつらと書いてみます。

昨今の傾向でいうと、
学習が小刻みに刻まれているように感じています。
あるいは、小刻みに刻んで学習することを受講者が求めているように感じています。

従来、学習環境でいうと、学習のONとOFFが明確に区分されていました。
さぁ勉強するぞと、本を開いたりeラーニング学習をするべくPCに向かって学習するときには、根詰めて集中して割と長めの時間を確保して学習していたと思います。
ちょっと気合いを入れて「えいやっ」と学習に取り組む訳です。

このスタイル、昨今は特に大人の学びについては、だんだんと減少傾向になっているのではないか、と感じています。

がっつり学習するというより、日常の中に「すっ」と学びの要素が入ってきて、それを「さくっ」と見て学習する、そんな感じの世界になっているのではないでしょうか。

キーワードはこんなかんじ。

  • キュレーター/コンシェルジュ/レコメンド
  • オムニチャネル
  • スキマ学習(Snack Learning)
  • PUSH技術(通知センター / Google Now)
  • マルチデバイス
  • スマートデバイス(Glass / Watch)

がっつり長時間勉強するための1時間程度のコンテンツを作るより、スキマ時間に効率的に学習をするという「スキマ学習」というのを念頭に、コンテンツを10?15分程度、ものによっては3分程度に作っておくというのは近年のeラーニングコンテンツの作り方のトレンドのひとつになっていますが、この動きは加速しているように思います。

eラーニング的にいうと、PCの大きな画面でがっつり勉強するだけではなく、スマホの画面でちょっと動画を見てTIPSを仕入れたり、文字情報あるいはチャットなどでさくっと欲しい情報にアクセスして学ぶ手段を取り入れたほうが効率的なのでしょう。

PCだけじゃなくてタブレット、スマホといったマルチデバイス、そしてこれから先話題になるであろう時計やメガネ型のスマートデバイスなどで、ますます我々の日常のスキマにコンピューティングは浸透してくるように思います。

通勤通学途中、昼休み、寝る前、食事中、喫茶店、テレビを見ている間、誰かと話をしているときでさえ・・・ その善悪の判断はさておき、これらの時間帯にじわじわとコンピューティングが押し寄せていることに我々は気づいています。

この様子は、まるで少しの隙間でも「ひたひた」と水に浸されていくようなものです。大きな隙間も小さな隙間も等しく「ひたひた」とコンピューティングに満たされています。ON/OFFの明確な区別がなく、日常の中にじわじわっと。
学習の世界でも同じことが求められているように感じます。

さらに「いつ、何をすればいい」とか、「これさえやっておけば大丈夫」とか、「あなたに関連する情報はこれです」とか、「いま、これ!」とか、そういうおせっかいさ。AndroidのGoogle NowやAppleの通知センターがそれに近いです。Docomoの羊(iコンシェル)もそのひとつですね。

「いま、これをやりなさい」とか「あなたがあと学習する内容はコレだけです」というようなペースメーカーのような存在はメンタリングを維持するのにも必要ですし、日常に「ひたひた」と学習を行き渡らせるときにも、適切なおせっかい(最適なPUSH)は必要です。

これまでeラーニングは目次を作ってその目次通りに進んで行くコースウェア的でしたが、小回りをきかせて「ひたひた」と学習を浸透させるためには、コースウェアを拡張しなければならないように感じています。

既存の近い概念でいうと、Informal LearningとかBlended Learningあたりなのでしょうが、私の考える世界観とはずいぶん趣が異なります。

この「ひたひた」感やON/OFFの境目なさや、PUSHの感じを言い表す言葉をあれこれ考えています。さらにそういうのに特化したサービスを検討しようかなとか考えています。

とはいえ、この考え方そのものは、15年ぐらい前のeラーニング黎明期のときに言われたキーワード「いつでも、どこでも学習できます」というのに近く、時代がぐるっと回ってきたな、という既視感もありますけどね・・・

企業内での動画コンテンツ利用時の注意点

皆さん、こんにちは。ヒゲです。

サッカーワールドカップ、日本 vs ギリシャ、0対0の引き分けに終わりましたね。

地球の裏側で通勤時間に繰り広げられた戦い ・・・ 半休とって見た人、早く出社してオフィスで見た人、通勤中にテレビやラジオで観戦した人、twitterなどで状況を確認していた人、様々だったようです。
私は通勤途中、twitterとFacebookで反応を見ながら戦況を把握しておりました。多少のタイムラグはあるかもしれませんが、だいたいの流れは追えます。昔と比べると便利になりました。

ちなみに私はワールドカップより車のル・マン24時間耐久レースが好きでして、先週末はサッカーよりレースの行方を気にしていました。
ル・マン24時間耐久、昔はテレビの生中継がよくやってたものの今はそうでもなく、情報を仕入れるのはもっぱらネットです。専用アプリもありリアルタイムに順位などの状況を知ることができます。

サッカーはどうかわかりませんが、ル・マン24時間などはこういう情報確認で観戦するというのは意外とアリだと思います。ハイライトの映像も見られ臨場感もそれなりに味わえますし、新たな観戦スタイルとして受け入れられるのではないでしょうか。

ちなみに今年のル・マンは久しぶりに復活したポルシェを主に応援していたのですが、蓋をあけるとAudiの1・2フィニッシュ、トヨタが3位に食い込みました。まあ実にいろいろなトラブルがあったレースでしたがそれぞれのチームの持ち味や頑張りも発揮され見応えのあるレースでした。

閑話休題。

ここしばらく、月1でeラーニングにおける動画コンテンツについてのセミナーを実施しております。
その中で企業内における動画コンテンツの注意点を説明していますが、これが結構あてはまることがあるようなので、ここでも共有させていただきます。

まず、企業内のネットワークの状況について。
企業内のネットワークは多くは情報システム部さんなどの技術部門が敷設・管理されております。
この際、ネットワークをそのまま通していることはまずなく、FirewallやProxyの機器が入っている場合が殆どです。これらはセキュリティレベルを高めるために設置されており、外部からの不正アクセスを防止したり、内部からの許可しないサイトへのアクセスを遮断するために使われます。
ここに動画がひっかかるケースがとても多いのです。

企業内のネットワークでは、いわゆるWebサイトを閲覧するポート(HTTPポート:80番やHTTPSポート:443番)などは許可されていますが、それ以外のポートは閉じられていることが多いです。
動画には様々な配信形式があるのですが、80番や443番以外のポートを使うケースは多く、この場合は動画が閲覧できません。そのため、このポートを開けて頂く必要があります。
その他さまざまな仕組みでアクセスを遮断していることがあり、この場合個別に調整して頂く必要があります。

さらに、ネットワークの帯域がそれほど太くないことがあります。
全体としては太い回線を敷設していても、従業員数が多かったりネットワークを利用する時間帯がかぶったりすると、ひとりあたりのネットワーク帯域はそれほど多くないこともありますし、多くのユーザが動画受講をするとネットワーク負荷が高まります。
動画のストリーミング配信の場合、配信ビットレート以上の負荷が回線にかかりますが、複数名が閲覧する状態では全体のトラフィックが倍々ゲームになっていき、そもそものネットワークの帯域が充分に確保されていない環境下ではネットワークを逼迫することがあり得ます。たとえばお昼休みなどに一斉に受講して社内ネットワークを逼迫し他の業務に支障をきたすことも実例として見たことがあります。

いずれのケースでも、事前にネットワークを管理する情報システム部さんなどに事前に相談をし対応を検討することを推奨します。さらに、事前に各受講環境で動画が閲覧でき正常に学習できるかどうかを確認しておくことを強くおすすめします。

以上、企業内ネットワークにおいて動画を閲覧する際の注意点なのですが、もう一点、最近多いネットワーク絡みのトラブルについて。

スマホやモバイルルータなどの回線を使って動画閲覧する場合、帯域制限にひっかかることがあるので注意が必要です。
スマホやモバイルルータの多くはネットワーク回線を無尽蔵に使えるというわけではなく、月額の利用流量が定められていることが多いです。一ヶ月間でその定められた流量までは通常の配信が行われますが、それを超過するとスピードが極端に落ちることがあります。(これを通称「お仕置きモード」とか言います)
たとえば私の契約している回線は月に7GBを超えると、スピードが極度に落ちて128kbpsになります。こんな細い回線だと昨今の動画は閲覧できません。
そういうわけで「昨日は見えていたけど今日は見えない」などといった事態も発生しうるのです。
これ、意外と盲点なので、その旨理解しておいてください。

いろいろネガティブなことを書きましたが、(最後のモバイル環境の帯域制限以外は)対策しておけばクリアできる問題ですし、あとで「えーー見えないよー」ということにならないように事前に把握し対策を講じておくことをお勧め致します。

動画コンテンツは作りやすいですし、マルチデバイスへの配信も比較的容易ですので、是非トライしてみてください。

EDIX(教育ITソリューションEXPO)ご来場の御礼

皆さん、こんにちは。ヒゲです。

先週、東京ビッグサイトで開催されたEDIX(教育ITソリューションEXPO)には大勢の方がご来場頂きました。私は初日しか会場におりませんでしたが、大勢の方とお会いできました。

今年のEDIXは会場全体も大盛況でしたし、弊社のブースにいらっしゃった方も例年より多かったなぁというのが実感です。ものすごい活況でした。

多くの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。

EDIXのイベント自体は先週で終了しましたが、どうぞ引き続きおつきあいのほど、よろしくお願い致します。

EDIX2014

特許

皆さん、こんにちは。ヒゲです。

沖縄はもう梅雨入りしました。私は沖縄育ちなので、梅雨の感覚が内地の人とはずれていますが、ここ東京での梅雨入りはまだ先でしょう。ただ、ここ東京も気温が上がり、雨模様です。

先週末、会社の健康保険組合(TJK)の保養施設、アルペンドルフ白樺に行ってきました。
弊社の加入するTJKには、箱根、金谷城(千葉)、そして白樺湖に保養所があります。毎月申込があって抽選で選ばれるのですが、毎月のように申し込んでますが、行けるのは年に数回程度。それだけ人気が高いのです。

この白樺湖に位置するアルペンドルフ白樺は二度目の利用。ちょうど義母も来ているので、一緒に出かけてきました。

アルペンドルフ白樺湖

山小屋風の建物で、広々としています。
レジャー施設もあり、ボーリングやパットゴルフなどをわいわいやりました。
料金は激安で、週末の高い時期でも、一泊二食で組合員は大人5,400円、子ども2,700円、ファミリーは6,480円です。料理も美味しくて大変気に入ってます。

ちなみにボーリングは貸し靴込みで1ゲーム100円・・・ 激安です。

二日目は近くにある長門牧場に行きました。

長門牧場

とても広々とした牧場で、遠くに白く雪を纏った切り立った山々が見えます。

長門牧場

こんな感じでとても綺麗。
九州出身、沖縄育ち、東京在住の私にとっては、とても珍しい風景です。
清々しいったらありゃしない!

ぴりっと冷たい空気の中、多いにリフレッシュしてきました。
TJKの保養所、おすすめです。もしTJKに加入されている方は是非ご利用ください。そうじゃない方は、この際なので、弊社に勤めてみます??(笑)

ただ、牧場にはヤギのフンがあちこちにあり、子どもたちは「うんち! うんち!」と大騒ぎして、そのうち泣き出してましたけど・・・

閑話休題。

さて、今回は特許の話。

つい先日、以前出願していた特許の特許査定が出たという案内がありました。
5年ほど前に出願していた特許がようやく取れそう、ということです。

これまでもデジタル・ナレッジはいくつか特許を出願しております。
公開されているものでいうと・・・

などがあります。
最近も出願したものもあり、割と積極的に特許は出願しております。

特許といっても、昨今のApple vs サムスンのように、お金をふんだくろうとかいうわけではなく、ひとつの仕事が終わったら弁護士・弁理士の先生に相談し、そこに新規性があるかどうかの確認をしてまとめて整理しようという感覚に近いです。

どこかの二番煎じではなく、きちんと自分たちで考えてモノを作り上げ、その成果として特許を出願しようというのがその思いです。

デジタル・ナレッジは技術会社であり、今後も特許が取れるような新しい考えや技術を製品に投入し、より多くの「感動するeラーニング」を届けて参る所存です。

再来週はいよいよEDIX、新製品の発表も予定しております。
皆様とお会いできるのをスタッフ一同、心待ちにしております。